不動産トピックス

クローズアップ オフィスセキュリティ編

2009.03.09 17:27

 企業のセキュリティに対する関心が高まる昨今、オーナーもセキュリティ対策の必要性に迫られている。ただ、セキュリティと一言でいってもその種類は多岐に渡る。今回のクローズアップではオフィスセキュリティに焦点を絞り、各社の新製品に見てみる。

SYNCHRO 手の甲を用いる新しい生体認証システム 気温や体調に左右されず質の高い防犯体制を実現
 静脈を用いた生体認証は、指や手のひらが一般的となっているが、SYNCHRO(東京都新宿区)では手の甲の静脈で生体認証を行うシステム「VP-ⅡSP」の販売を行っている。
 同製品は韓国のTech sphre社が製造する認証システムで、使用者のIDナンバーを入力した後、リーダーに手の甲をかざすだけで高精度の入退室を管理するというもの。手の甲静脈認証のメリットについて、関戸氏は「手の甲静脈は気温や体調の変化を比較的受けにくく、年間を通して安定したスピーディな認証を得ることができます。また、日常生活であまり怪我をせず、年齢による変化も極めて少ない手の甲静脈は、生体認証に適した部位といえます」と語る。
 同システムは静脈リーダー、コントローラー、管理ソフトウェアの3つで構成され、中小規模の施設から大規模でドア数の多い施設までネットワークを通じて入退室を管理することができる。また、入室履歴のない静脈データでは退室が不可能なアンチパスバックや、共連れ検知といった機能は標準装備されており、不審者の侵入に対しては警報信号の出力によって管理者や防災センターに情報が早急に送られる。
 関戸氏は「オフィスビルの勤怠管理から金融機関等の統制管理、工場や医療施設での危険物管理など、あらゆる場面で質の高いセキュリティ体制を構築することが可能です」と話す。

アマノ タイムレコーダーで培った技術をセキュリティソリューション提案
 アマノ(横浜市港北区)は、安全対策や危機管理の重要性が高まる中、ICカードを使用したオフィスセキュリティソリューションを提案している。
 ICカードリーダーである「RX」シリーズはオフィスにマッチするようコンパクト設計。壁掛けタイプと壁埋タイプの2種類を用意している。また、暗証番号や各種アクセスコード入力の盗み見などを防止するランダムテンキー機能も搭載。ICカードも「FeliCa」と「MIFARE」の2種類を使用することが可能。これらの機能によってオフィスセキュリティの向上を大幅に図ることができる。
 また、ドアセキュリティ管理ソフトウェアである「TimePro-XG」によってアラーム監視と履歴管理のみならず指定したドアの入室者および退室者の顔写真をリアルタイムにパソコンのモニター表示することができる。
 同ソフトはこのような入退室管理だけでなく、就業情報や給与情報、人事情報なども一括で管理可能。セキュリティ向上だけでなく事務処理の効率を改善、人材の有効活用などを促進する。  これらのセキュリティシステムについて同社時間情報事業本部の主査である平賀氏は「当社がタイムレコーダーで培った経験や技術をもとに、ユーザーの方にはセキュリティやタイムソリューションを提案しています」と話す。

サクサ 人感センサ搭載のIP電話機 オフィスの異常を感知すると登録した電話番号に自動発信
 サクサ(東京都港区)は、セキュリティ機能を備えたビジネスホン「Agrea HM700」を発売している。
 同製品はIP電話機として豊富な機能を備えているだけでなく、電話機に人感センサを搭載しており、無人のオフィスへの不審者の侵入を防ぐ「ビジネス・セーフティ・システム」機能を有している。
 まず、電話機をセーフティモードにすると電話機のセンサが自動的に作動。異常を感知した際はランプ点滅や大音量の音声などにより不審者を威嚇。また、携帯電話などあらかじめ登録された番号に自動発信。さらにネットワークカメラとの連携機能も備えており、携帯電話からネットワークカメラを操作することが可能である。
 「同製品は中小企業などをターゲットにしており、危機管理に対する意識が高まる中、大規模なセキュリティシステムを導入できない企業にも最適な製品となっています」とシステムソリューション事業部の冠氏は話す。
 4月には同製品のバージョンアップとして緊急地震速報を流す機能も追加され、小規模オフィスのセキュリティ対策として十分な機能を備えた電話機となる。

ケービデバイス プログレッシブCCD搭載高画質・高精細画像を実現 製品保証パックも用意故障などの対応も安心
 ケービデバイス(京都市下京区)は、実用性と信頼性を兼ね備えた防犯・監視カメラシステム「KBN」シリーズとネットワークレコーダ「NK-RV30」を発売している。
 まず、防犯・監視カメラである「KBN」シリーズの特長は高画質・高精細画像を実現している点である。同製品は3分の1型プログレッシブCCD搭載、有効画素約125万画素の高画質となっており、1フレーム分の画像を1回で読み出すプログレッシブCCDにより、チラつきの少ない静止画が得られる。
 「従来のカメラが38万画素に対して今回の製品は125万画素と約4倍となっており、薄暗い場所など用途に応じた設置が可能となっています」と本社営業部の谷氏は説明する。
 また、ネットワークレコーダーである「NK-RV30」および「NK-R30」はLAN経由でネットワークカメラの接続に対応している。映像圧縮形式は「H.264」を採用し、高画質かつ大容量の記録を可能にした。
 さらに、同社はこれらの製品に対して5年間または7年間の保証も用意している。
 「レコーダのハードディスクは消耗品なので5、7年間保証を加入されることでユーザーの方には安心して使用していただけます。また、点検や故障などにも対応しています」と谷氏は話す。  




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