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小田急電鉄 「海老名」駅直結の2棟の複合ビルが竣工 ウェルネス施設と神奈川県央地区最大級規模のオフィスビルに期待
2022.03.28 11:20
小田急電鉄(東京都新宿区)は、小田急線とJR相模線「海老名」駅間に広がる再開発エリア「ViNA GERDENS」に、地上10階建ての複合施設「ViNA GERDENS PERCH(ビナ ガーデンズ パーチ)」、地上14階建てのオフィスビル「ViNA GERDENS OFFICE」を今年1月に竣工させた。
「ViNA GERDENS」は、小田急電鉄による「憩う」、「くらす」、「育む」をコンセプトとした、高層マンションや商業・サービス施設、オフィスビル等からなる「海老名」駅周辺エリアの再開発プロジェクトとなる。
「ViNA GERDENS PERCH」で「ウェルネス」をコンセプトに、6階は海老名市内に調剤薬局を展開するメディカルガーデンがプロデュースした、保険診療から自由診療まで多様な診療科目を備える地域最大級のクリニックモール「ViNA CLINICs」が入居。さらに7階は個室対応の健診センターと夕方以降にも対応するクリニックを備えた複合型医療施設「カラダテラス海老名」が入居する。6~7階は今年4月に開業を控えるほか、さらに8~10階に入居するルネサンス(東京都墨田区)運営のフィットネスが今年夏頃の開業を目指すなど、順次他フロアも営業を始めていく予定となる。
同じく竣工を迎えた「ViNA GERDENS OFFICE」は、延床面積3万3964㎡の神奈川県央地区最大級規模のオフィスビル。550坪超のオフィスフロアは最小40坪の分割利用も可能。高性能制震オイルダンパー「HiDAX-R」や72時間の非常用発電機を採用するなど、BCP対策にも注力した。また152台収容の機械式駐車場と10台収容の平置駐車場を敷設するほか、電気自動車の充電スポットも設置。県外のワーカーがアクセスしやすい郊外型の大規模オフィスビルとして期待されている。
同社まちづくり事業本部 エリア事業創造部課長の高岩法子氏は「『ViNA GERDENS OFFICE』では引き続きリーシングを進めていますが、ザイマックス様のZXYを始め、入居済みのテナントは順次営業を始めています。地元企業からの引き合いが多い一方で、都心に本社を置く事業者からのオフィス移転・サテライト拠点のニーズもあります。海老名市も企業誘致に積極的ですので、今後はさらに行政とも連携して、海老名で働くことの魅力を伝えていきたいです」と話す。
「ViNA GERDENS OFFICE」のエントランスやオフィスの窓からは、駅に乗り入れる3路線の電車が走る様子や四季折々の丹沢山地を眺望できる。この景観も施設利用者やテナントから好評のようだ。