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<新事業戦略>国土交通省 第一回不動産ID・EDI研究会開催 個別の不動産を認識するID 統一電子形式のあり方を検討

2008.02.04 17:48

 1月28日、国土交通省は「第一回不動産ID・EDI研究会」を開催した。
 これは近年の不動産証券化の進展に伴い、売り手と買い手が土地に関する情報を用意に入手できるようなシステムが必要であるという背景を踏まえ個別の不動産それぞれを認識・特定するIDを振り分け、また投資不動産に関する情報を標準的電子コードやフォーマットに統一する不動産EDIを構築し管理する方策を模索するというものだ。
 研究会のメンバーは東京大学空間情報科学研究センター副センター長の浅見泰司氏、プロパティデータバンク代表取締役社長の板谷敏正氏、緒方不動産鑑定事務所取締役の奥田かつ枝氏、(社)不動産流通経営協会事業委員会であり三菱地所リアルエステートサービス取締役専務の勝間田清之氏、麗澤大学国際経済学部准教授の清水千弘氏、アットホーム取締役執行役員コーポレート事業推進部部長の庄司利浩氏。
 現在、「REINS」や不動産登記、固定資産税の課税用データや物件管理番号、電気事業者等における不動産ID番号の設定についてはデータ電子化がなされているが、それぞれは統一されたフォーマットとなっておらず互換性がない。
 統一されたフォーマットで不動産情報を登録することができれば、たとえ不動産の所有者が変わっても過去の情報を容易に引き出すことができる。
 議論の中では「まず、なぜ不動産ID・EDIが必要かという議論が大事」と先置かれ、各識者不動産取引のコスト削減につながること、不動産流動化にまつわるリスクを軽減させること、そしてその背景にある投資家保護につながることなどが意見された。
 一方で、「登録された情報の正確さはどの様に担保なされるのか、バイアスの問題や費用負担についてはどうか」、「守秘義務の問題は大きなハードルとなる」、「不動産は分筆や合体、区分所有などダイナミックに編成されており、それをどうクリアするか」など実務レベルでの問題もあがり、実用性の難しさも示す一場面もあった。
 全4回開催される同研究会の中で、不動産のID・EDIの整備促進に関する今後の方向性について検討していく。
 開催された議事録は国土交通省、土地・水資源局のHPに掲載される予定。




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