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森ビル 六本木ヒルズで総合震災訓練を実施 子供たちが防災訓練に参加
2007.09.03 10:24
8月30日、森ビルは六本木ヒルズアリーナスペースで総合震災訓練を実施した。内容は消火器操作訓練など約8種類で、全9班に分かれて順番に行う。14人の子供と9人の保護者ら合計23人の一般人も参加し、ロープや消火器を実際に使用する、日常ではあまり触れることのない訓練に目を輝かせていた。
「当社では震災に代表される非常時に備え備蓄倉庫に10万食の食料を用意しています。街区全体では20万食となっています」(広報室森澤恭子氏)
今回の訓練で試食されたマジックライスはパック50食分が約15分で調理可能で、参加者からは「震災時に暖かい食事ができるのは、子供を抱える立場としては非常にありがたい」という声が上がっていた。
また、ビル管理グループ上席副参事である福田正巳氏は、「備蓄物資はメーカーからではなく、非常時でも流通ネットワークを確保できる業者から購入している」とコメントした。
一方、「逃げ出す街から逃げ込める街へ」という目標を掲げ、昨年4月に開発された「震災ポータル」と呼ばれる、自社物件同士の連絡システムを活用。六本木ヒルズ総合防災センターでは火災情報や応援要請、エレベーター74基を監視するシステムを構築する。
また、エレベーター災害の原因と考えられる長周期地震動を測定するペンデュラム方式を導入。新潟中越地震時にはセンサーが感応しいち早くエレベーターを停止するなど、非常時の迅速な対応を可能にするシステムの構築を進めている。