不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2011.06.11 18:34

ダイキン工業 除湿・加湿・脱臭機能搭載の空気清浄機 ボタン一つで最適運転大風量で埃を強力吸引
 ダイキン工業(大阪市北区)は、今秋より空気清浄機「クリアフォース」を発売する。
 空気清浄機としての基本性能に加え、新たに除湿・加湿機能が備えられたものだ。
 採用されたデシカント除湿方式では、室温の影響を受けにくいゼオライトの吸着性能を備えた除湿ローターを使用しており、冬場の低音時でも機能するため、衣類乾燥などの他、結露抑制運転にも適している。
 加湿については、必要なときのみ水車で水を汲み上げる水車吸水方式を採用しているため、加湿フィルターが水につからず、カビの繁殖や臭いが抑制される。また加熱気化式と気化式とを自動切り換えするハイブリッド加湿方式で、省エネ運転を実現した。
 さらに、「光触媒&ストリーマ放電」技術により、花粉やダニ、臭いやホルムアルデヒドなどを分解除去。加えて6・5㎥/分と強力な風量で、室内の埃や花粉を吸引する。
 便利機能として、運転中に「おすすめボタン」を押すと、約1分間室内の空気中の汚れ・臭い・湿度を自動で調査し、最適設定に自動で切り替える仕組みを備えた。その他、高い湿度を検知すると自動に除湿運転に切り替わる「ハウスキープ運転」も搭載している。

注目の企業 浅間軽石 断熱効果と遮音効果とを合わせ持つ塗料 有機溶剤は使用せずに環境に対する負荷軽減
 浅間軽石(東京都豊島区)は、断熱効果を有するだけではなく、同時に遮音効果も発揮する断熱塗料「エコバリア」の販売、施工の代理業務を行っている。
 エコバリアには「天然シラスバルーン」が含まれているが、同社代表取締役武藤清氏は「このシラスバルーンが断熱と遮音を可能にしています」と語る。
 シラスバルーンとは、火山灰の一種でありガラスを主成分としたシラスを約1000℃で焼成、発泡させた微粒の中空体の事である。このシラスバルーンは無毒、無臭、無菌、無機質で科学的に安定し、遮音性と吸音性に優れているという。
 同じような中空体として、ガラスバルーンが入った断熱塗料もあるが、シラスバルーンの場合はより低コストでの供給が可能だ。
 またエコバリアは、一般的な吹き付けタイル塗装と同様の機材と方法で施工する事ができる。
 工程は5段階に分かれており、下塗りを1回、中塗りを2回、上塗りを2回行なう。断熱効果を得るには、塗料にある程度の厚みを与えなければならず、そのため2度塗りを行なう必要がある。
 全工程に要する期間は、気象条件などを考慮しなければ概ね1週間である。5工程すべてをガン吹きで行なった場合、費用は材料費、塗装費合わせて1リットルあたり5692円となる。
 また、エコバリアは環境に有毒な有機溶剤を使用しない水性塗料であり、環境面への配慮もされている。

三菱電機/東京電力/関西電力 大規模施設用「エコキュート」を開発 ランニングコストは3分の1、CO2排出量4割減
 三菱電機(東京都千代田区)、東京電力(東京都千代田区)、関西電力(大阪市北区)は、業務用エコキュート「サニーパックQECO」を共同開発した。三菱電機が7月から受注を開始する。
 エコキュートとは、自然冷媒CO2を採用したヒートポンプ給湯機の総称。今回の開発は、コストやスペースの面でエコキュートの設置が困難であった、ホテルや食堂などの大規模施設向けに行われた。
 加熱能力を消費電力で割る「定格エネルギー消費効率」の値は、高効率なDCブラシレスモーターを採用した新開発のインバータースクロールCO2圧縮機の搭載により、4・1を実現した。これにより、従来の燃焼系給湯機と比較して、ランニングコストを3分の1に低減し、CO2排出量を約40%削減する。
 また、同容量級の三菱電機製ヒートポンプ給湯機は圧縮機を2台搭載しているが、同製品はCO2圧縮機1台の搭載。従来より700㎜減の290㎜、通風・サービススペースを含む設置面積は約55%減の2・1㎡、質量は20%減の482kgと、大幅なコンパクト化となった。
 リモコン1台で、最大8台まで制御することも可能である。

日立国際電気 監視カメラに適した「リモートアイ」 逆光などの悪条件でも自然な撮像を実現
 日立国際電気(東京都千代田区)は、今月より新たなカラーカメラ2機種を販売開始する。今回発売されるのは、ワイドダイナミックレンジ対応で、明るい被写体と暗い被写体との混在や逆光などの悪条件でも自然な撮像を実現する「リモートアイ」シリーズ。オフィスやスーパーマーケットなどの監視カメラとしての利用を想定している。
 「リモートアイシリーズカラーカメラKVD85」は、別売のレンズを選定することで、広角レンズで広範囲を監視したり、望遠レンズで遠方のポイントを絞って監視したりと、用途に合わせたシステム構築が可能となる。
 「リモートアイカメラシリーズドーム型カメラKVD135」は、ドーム形状のレンズを搭載しており、オフィスや施設の美観を損なわずに監視カメラを設置することができる。
 いずれも電源重畳タイプで、カメラケーブル1本で設置・施工が可能だ。
 標準価格は、「カラーカメラKVD85」が12万750円(税込)、「ドーム型カメラKVD135」が16万8000円(税込)。年間販売予定台数はそれぞれ4800台、2400台としている。

日本サーモエナー 燃焼式・ヒートポンプ式界併用する給湯システム 既設の燃焼式温水器に容易に増設可能
 日本サーモエナー(東京都港区)は、プレヒート給湯システムを開発し、販売開始した。 同システムは、エネルギー消費効率が高くランニングコストの低いヒートポンプ給湯機と、高い加熱能力を有する燃焼式給湯機とを組み合わせ、状況に応じて使い分ける仕組みである。既設の燃焼式温水機に増設することも可能だ。
 給湯負荷が一定の場合には、補給水をヒートポンプ給湯機で優先的に運転させ、一方瞬間的に大量のお湯を使用する場合には、自動制御により燃焼式温水機も同時に運転させる。これにより、ヒートポンプ給湯機設置時の「湯切れ」を解決した。
 既設の貯湯タンクがあれば、いずれの温水機も同システムにすることが可能である。専用の貯湯タンクを必要としないため、省スペース化となる。
 また、ヒートポンプ給湯機は、冬季には効率低下や霜取りの問題があるが、機械室内に温水機や貯湯タンクを備えている場合、ヒートポンプ給湯機を室内に設置することで、放熱を回収して効率を維持する。
 490kPaの最高使用圧力に加えて、蒸気ボイラの給水の昇温加熱に使用することも可能であり、大規模施設でも利用できる。

産業技術総合研究所 界面活性剤を利用してポンプ動力65%削減 年間240日の運転で試算63万円の経費節約に
 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は、札幌市、東京理科大学理工学部、周南地域地場産業振興センター、藤原環境科学研究所と共同で、札幌市役所本庁舎の暖房用循環水に界面活性剤を注入し、65%のポンプ動力削減に成功した。
 冷暖房の熱媒体である水に界面活性剤を注入することで、水と配管内壁との摩擦を低減し、冷暖房器に冷水・温水を供給するポンプの動力を削減する。界面活性剤の注入により水の循環流量は増加するが、インバータを用い供給電気の周波数を落としてポンプの回転数を下げ、定格流量に戻す。この際のポンプ動力の減少分が、電力削減につながる仕組みだ。
 今回の研究対象は、定格出力37kWのポンプと、保有水量32tの貯水槽を含む温水循環システム。1日10時間、年間240日の運転で、電力単価を11円/kwhとして試算すると、年間5万8000kwhの節電量、63万円の経費削減となる。二酸化炭素排出量は年間32t削減される。
 今後は、界面活性剤の注入が、冷房使用時にも有用であることを実証する予定だ。通年の実証研究で、初期コストやランニングコストの試算、システム維持管理の検討なども行う。




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