不動産トピックス
クローズアップ セキュリティ編
2007.02.05 16:11
ビルの資産価値を守り、テナントの安全を確保するために欠かすことのできないのがセキュリティ対策の実施である。対策の内容は入退室管理にはじまり、監視カメラシステムによる不審者・不審物の発見および対処など、その中身はさまざま。今回は各社の最新セキュリティシステムを紹介する。
シモン 指紋認証式ドアロック発売 価格も低廉で導入が容易
シモン(東京都中央区)は、短時間で正確な読み取りを実現したドア取り付けタイプの指紋認証ロック「FP―02」を発売している。
電源引き込みによる駆動のほかに、電池駆動にも対応しているため、導入が容易であるというメリットを持つ。
指紋の認証能力も充実している。読取所要時間は1秒以下と高速認証が可能であることに加え、指紋を読み取る際に、センサーに置かれた指が左右それぞれ45度まで傾いた状態でも認証する読み取り精度を誇る。
FP―02のラインアップは、認証可能な指紋の数が30指、50指、100指の3種類。
さらに、大人数の指紋認証が可能な「FP04」も発売している。こちらはインターホン機能を組み込んで、屋内からの遠隔開錠操作や、ネットワーク化で1回の登録で複数のドアでの認証を可能にするなどの高機能タイプとなっている。
同社代表取締役の浜島豊博氏は「当社製品の大きな魅力として価格面のメリットが挙げられます。バイオ認証タイプの電気錠は、導入コストが高くなりがちという欠点を抱えていました。他社の静脈認証システムを例にとりますと、認証装置を6箇所に設置する場合、定価で738万円かかるところを、当社の指紋認証システムの場合、276万円で設置することが可能です。バイオ式を採用しながらこの低価格を実現していることが当社の強みです」と強調する。
中央電子 大規模出入管理システム 非常事態時でもセキュリティ確保
各種セキュリティ商品の開発・販売を行う中央電子(東京都八王子市)は、出入管理システムの「ACSARAN」シリーズを発売している。
このシステムは、イーサネット対応の制御部一体型照合端末と、それらを統合する専用ソフトで構成されている。
同シリーズの特徴は、地震や停電が発生し、ホストとのオンライン機能が停止している場合でも入退室管理機能を継続して使用可能であるため、非常事態においても安全性が保たれる。また、1ゲート当たり最大4000人の登録が可能な上、ゲート数も最大で256ゲートまで接続可能。さらに拡張を行うことで1000ゲートまで接続可能台数を増やすことができるなど、大規模なセキュリティシステムが構築可能である。入退室管理に使用する認証機器は、非接触型ICカードのほか、磁気カードリーダーやバイオ認証装置など、さまざまなタイプのものが使用できる。
オプション機能も充実しており、年間スケジュールの自動ダウンロードをはじめとして、ID毎時間管理、リモート開錠スイッチ、照明・空調コントロール、音声出力、ビデオセンサー類との接続など、多様なオプションを選択できる。
同社セキュリティシステム営業部の中村肇部長は「当社の強みは多様なセキュリティシステムを提供できる点にあります。ユーザーニーズに合わせ、多様な選択肢の中から最適なシステムを提案しています」と語っている。
ビデオセキュリティ 防犯カメラのレンタルサービス 月々3万円で導入可能
ビデオセキュリティ(東京都葛飾区)は、防犯カメラおよびセキュリティシステム全体の開発・販売事業を展開する企業。
防犯カメラに録画機器や非常時の警報装置などを組み合わせた映像監視型セキュリティシステムを提案している。
同社の特徴的なサービスとして、この防犯カメラシステムを、購入ではなくレンタルで導入できるサービスが挙げられる。
レンタル料金は月3万円から用意されており、定額制のため、導入時のイニシャルコストを低く抑えられる点が大きなメリットである。
サービス内容も充実しており、監視代行に加えて、システムの設置や保守メンテナンスなどのサービスも提供している。さらに、侵入者発生などの場合には、警察への映像データ提供といったことも同社が代行して行う。
保守メンテナンスも故障時には無料で24時間以内に対応するなど、迅速かつ低価格で提供しており、導入のメリットが大きい。
「レンタル方式のメリットとして、設置後も当社で責任を持って管理することができるという点があげられます。ユーザーにとっても、レンタル料にメンテナンス費用が含まれているため、必要コストが把握しやすく、メンテナンスについても安心して任せられるという点が喜ばれています」(営業部部長小林重晴氏)。