不動産トピックス
今週の一冊
2022.06.27 11:30
元日経記者×広報 記事掲載のテクニック公開
BtoB広報 最強の攻略術
著者:日高 広太郎
出版:2022年5月
発行:すばる舎
価格:2200円(税別)
著者は日本経済新聞の元記者。2018年に東証一部上場のBtoB企業の広報部長となり、メディア掲載件数を大幅に伸ばした。今年、広報コンサルティング会社を設立している。
本書は記者出身の視点からどういったリリースが記事にしやすいかということが中心に書かれている。特ダネを追い続けてきた自身の経験を生かして、どういったリリースが「ネタ」になるのか。ひとつ基準を上げれば、そのリリースがに具体性があるか、記者にとって読みやすいかどうか。記者の心理が詳細に描かれている。
記事になりやすいのはトヨタ自動車のようなBtoCの大手企業。購読者や視聴者などの興味関心を考慮すると、BtoB企業は記事にされづらい面も持つ。一方で「ネタづくり」と「記者との信頼関係づくり」を押さえれば、そのような不利な環境も反転させることができる。また本書のなかには広報担当としての技術だけでなく、会社側の広報活動への理解の重要性についても言及する。
ベンチャー広報の野澤直人社長との対談も掲載。第一線で活躍する両者が広報論を交える。
不動産業界も広報の難しさはあるだろう。認知度向上を目指している、といった広報であれば、本書はヒントが多いのでは。