不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2006.12.11 16:32

富士フィルム 工事現場用デジカメ新商品 画像加工検出機能を搭載
 富士フィルム(東京都港区)は「画像加工検出機能」を搭載した工事現場用デジカメ「FinePix BIGJOB HD-3W」を平成19年1月13日から発売する。
 現在、国や自治体が発注する工場において、作業が適切に行われていることを確認するための、現場写真の提出が義務付けられている。しかし、デジカメの普及が進む中で、提出する現場写真がデジタルデータ化したことにより、撮影画像の加工・改ざんが行われる危険性が取りざたされるようになった。
FinePix BIGJOB HD-3Wに搭載された画像加工検出機能は、カメラ側の設定をONにすると、撮影した画像・データを暗号化し、本体での画像再生時に、撮影後加工・編集されたなかったことを検知して表示するシステム。
 さらに、画像に直接撮影日時を写しこむことができる「デート撮影モード」を搭載している。これらの機能で撮影画像の信憑性を高め、工事の進捗状況を報告する際の信頼性を高めている。
 デジカメ上で確認する以外に、本体同梱の「FinePixViewer For HD-3W」をインストールしたパソコン上からも加工・編集に対するチェックを行うことが可能だ。
 デジカメ自体の性能も充実している。広角28㎡からの3倍ズームレンズを搭載しているほか、防水・防塵性能も高く、工事現場をはじめとするハードな撮影シーンにも対応できる。
 さらに、同社独自の画像処理システムの搭載により、暗い場所での高感度撮影でも低ノイズの画像が得られるほか、多数の撮影モードを搭載し、さまざまな条件に合わせた撮影を可能にしている。

三井住友建設 経済性・施工性を兼備した新工法 コスト増を抑え作業効率は向上
 三井住友建設(東京都新宿区)は超高層RC造建物を構築する上で有効な「タワークレーンのフロアクライミング工法」において、タワークレーンの稼働時などにおける補強方法の改良および独自の荷重受けシステムの開発により、経済性・施工性を兼ね備えた「タワークレーンフロアクライミングシステム」を実用化した。
 なお、現在石川島播磨重工業と三井不動産レジデンシャル発注による「アーバンドックパークシティ豊洲」の新築工事において、同システムを採用した新規クライミング工法を含め、大型タワークレーン7台のフロアクライミングを実施・施工中である。
 超高層RC造建物では、一般的に建物を構築する上でタワークレーンを建物外部に設置し、工事の進捗に従ってマストを継ぎ足していく「マストクライミング工法」を採用している。この工法ではマストを地上から設置するため、建物が高くなるほど使用するマストおよびマストの控えの増加を含め、コストの増の要因とされてきた。
 これに対し、フロアクライミング工法は、鉄骨造では一般工法として採用されている反面、RC造では強度の発生条件などの問題からタワークレーンを支えることが非常に困難なため、一般工法としては用いられてこなかった。
 新規タワークレーンフロアクライミング工法は、タワークレーンの荷重を梁受けしていたフロアクライミング工法に替わり、ジャッキ付支柱を梁より斜めに柱に設置することで直接柱で受ける工法とし、1層受けを可能とした。

JFEスチール ヒートアイランド現象を抑止 ビル屋上の温度低減を研究
 JFEスチール(東京都千代田区)と川崎市公害研究所はヒートアイランド現象抑止に向けての共同研究をスタートさせた。
 この研究は、ビル屋上などの温度低減を目的に同社が開発した保水性ブロック「ルーフクール」の温度低減効果について、JFE技研と川崎市郊外研究所がJFE「京浜ビルの屋上にて実証実験を行い、分析・評価を実施したもの。なお、この実験で得られた結果によると、保水性ブロックの表面は、屋上表面に比べ、最大16℃温度低減されることが確認された。さらに、芝生ブロックの表面に比べても同等ないしはそれ以上の温度低減効果が確認されたという。
 また、保水性ブロックと散水を組み合わせることで、表面温度の低減効果を維持できることも確認されている。
 同社では今後、保水性ブロックの性能向上を図るとともに、川崎市公害研究所が推進中のヒートアイランド実態調査結果を踏まえ、川崎市との共同研究を推進するという。
 また、国立環境研究所とも連携し、ヒートアイランド現象の分析やシミュレーション解析などを行うとのこと。今回施策したルーフクールとあわせ、としのヒートアイランド現象抑止を狙う。

ライカジオシステムズ 屋内・屋外の双方で測距可能 傾斜角度の測定センサー内蔵 環境作業の短縮に貢献
 スイスに本社を置く測量機器メーカーのLeica Geosystems AGの日本法人であるライカジオシステムズ(東京都文京区)は、レーザー距離計ディストシリーズの新製品「Leica DISTO A8(ライカディストA8)」を発売した。
 日々の事業活動において、正確でスピーディな測定を求められる事業者にとって、最大の関心事である現場作業の短縮や生産性の向上、そして他社との競争力強化に大きく貢献する機器として、Leica DISTOシリーズは高く評価されている。
 今回発売されたライカディストA8は、屋内・屋外のどちらでも測距ができるのが特徴。
 シリーズとしては初めて3倍ズームが可能なデジタルビューファインダーを搭載しているほか、傾斜角度を測定するチルトセンサーも内蔵している。
 これにより、従来測定が難しかった、レーザードットが視認しづらい周囲が明るい環境でも実測作業が可能。特に屋外での測定で効果を発揮する。

関西電力 遠隔集中管理を支援 複数のシステムを集中管理
 関西電力(大阪市北区)は東芝(東京都港区)と共同で、各種設備管理用コンピュータシステムを、簡易な仕組みで遠隔集中管理することができる装置「エネルータ」を開発した。
 省エネに対する意識の高まりに伴い、大規模ビルや工場などにおいて、施設内の照明や空調、機械などの使用状況を監視・制御するエネルギー管理システムの導入が進んでいるが、複数のシステムを集中管理する場合には、各システムごとの機器同士による互換性の問題が発生していた。
 そこで、同社では異なるメーカー同士でもサーバーとモニター、マウス、キーボードとの間の信号は業界標準規格である点に注目。エネルータの使用によって異なるメーカー同士の管理システムを遠隔集中管理できるようにした。
 エネルータの導入により、複数のメーカーや仕様が混在するシステム同士を結ぶ遠隔集中管理システムを導入する際にもメーカーや機種を揃える手間から解放されている。

ケイコン 老朽化した防火水槽を蘇らせる 防水シート袋装着で地震等での漏水防ぐ
 コンクリート二次製品の製造・販売、総合建設業のケイコン(京都市伏見区)は、クラレプラスチックス(大阪市北区)が供給する防水シート袋「KCガード」を装着する工法によって(1)オープン防火水槽をKCガードと鉄筋コンクリートふたで安全で衛生的な有蓋防火水槽に(2)漏水が心配される老朽化した有蓋防火水槽および地中埋設防火水槽を完全防水の防火水槽に蘇らせる「マリンかぶせーる」を商品化し、今月11日から発売している。
 防火水槽は常時および耐震基準値内では機能を維持するよう設計されているが、耐震基準値を超える想定外の大地震時には、ひび割れによる漏水で水槽としての機能を損なうおそれがあった。
 この危険性を解消する商品として開発されたのが、地中埋設型防火水槽であるマリン防火水槽。
 マリン防火水槽は、耐久性、対候性などに優れたクラレプラスチックスの多層特殊シリコンシート「KCガード」で防火水槽専用のKCガードを、鉄筋コンクリート構造の水槽に内包して一体化する二重構造の防火水槽で、防火水槽にひび割れが生じても、KCガードが漏水を防ぐ構造になっている。
 マリンかぶせーるは全国に多数存在する老朽化して漏水の恐れがある防火水槽に「KCガード」を装着して、完全防水型の耐震性防火水槽にリニューアルする工法として開発されたもの。

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