不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2006.11.27 17:27
ミネルバ・グループ 化学物質によるテロからビルを守る 有毒な化学物質を無害化 高性能中和剤を一般販売
ミネルバ・グループ(東京都港区)は、米国名のスケールマテリアルズ社から有毒化学物質の中和処理剤「FAST-ACT」の独占輸入販売権を獲得。11月28日からFAST-ACTの日本国内における正式販売を開始する。
FAST-ACTは化学テロ対策の最前線に立つ米軍で、兵士を有毒化学薬品から守るために開発された中和処理剤。
従来の中和処理に使われてきた薬剤は、酸や有毒ガスなど中和する化学物質ごとに異なる種類のものを用意しなければならなかったことや、使用される薬剤自体が人体に悪影響を与えるなど、いくつかの問題点を抱えていた。
これに対し、「FAST-ACT」は単独で酸や腐食性ガス、有機化合物といった幅広い有毒化学物質を無害化可能。素材も無毒性のナノ材料配合物が中心である。
同社では販売業務のほかに、「FAST-ACT」を、同社がメンテナンスを行うビルにも設置することで、ビルを総合的にリスクから防御する。
商品ラインアップは、消火器感覚で使用できるシリンダータイプが1kg、2kg、4kgの3種類。このほか500kgのシェーカーボトルタイプと5kgのペール缶タイプの計5種類ある。
価格はシリンダータイプがそれぞれ14万5000円、21万円、29万円。シェーカーボトルが7万5000円、ペール缶が25万円となっている。
ユビキタス・エクスチェンジ 人型ロボットによる人材派遣を開始 独自のプログラムで方言にも対応
11月21日、ユビキタス・エクスチェンジ(東京都港区)は、テムザック(福岡県北九州市)の開発した人型ロボットを利用して、人材派遣・紹介サービス事業を開始すると発表した。
採用された中型ロボット「ユビコ」は、重量約100kg、バッテリー使用時で最大5時間稼働する。プロジェクター投影機能、音声認識・対話機能、自動走行機能を備え、PCからの遠隔操作が可能であり、単価は一台3000万円である。同社では、購入後に受付用の会話など独自のプログラミングを加えており、方言対応も可。「社員として派遣する」方針である。一般企業やオフィスビルでの受付や警備業務、小売店・展示会での案内やPR活動、IDC保有ビルでのデータセンター監視、また介護事業者や教育機関、個人宅などでの活用が想定されている。
派遣料金は2時間10万5000円より。PC操作が苦手な利用者のために、オペレータを同時派遣することも可能である。オペレータ費、交通費、プログラム費は別途見積もりとなり、交通費は10万円程度からとみられる。
12月から同サービスを利用する企業では、ユビコが1日8時間、受付業務を担当する。同社では、初年度の売上(ロボットの派遣、販売を含める関連売上)で1億円、3年度目には3億円の売上を目指すとのこと。
清水建設 コンクリートの乾燥収縮量を50%低減 尿素の働きを利用してひび割れを防止
清水建設(東京都港区)は、尿素の働きでびび割れを防ぐコンクリート技術「クラレス」の開発・実用化に成功した。
「クラレス」は、粒子状の尿素を一定の方法でコンクリートに混入することで、強度や耐久性を低下させることなく、乾燥収縮を大幅に低減し、ひび割れをほとんど防げる点が最大の特徴である。
尿素をコンクリートに混入して乾燥収縮を大幅に抑えるこの効果は、乾燥収縮量を最大50%と大幅に低減させることが可能である。
粒上の尿素をコンクリートに混ぜると、尿素が液化し、液化した分だけ、コンクリート内部に含まれる水分を減らせるという。液化した尿素は、水に比べて蒸発しにくい性質を持っているため、コンクリートからの蒸発量が減少する。その結果、コンクリートの乾燥収縮量が大幅に低減できるという。
今回の開発・実用化において、尿素の効果的な配合方法を確立したほかに、同技術で施工したコンクリートが必要とされる強度・耐久性を確認したとのこと。
ダイキン工業 省スペース・省エネ実現した室外機
ダイキン工業(大阪市北区)は店舗・オフィス用エアコン「ニュースカイエア」シリーズにおいて、省設置スペース、省エネを実現すると同時に、耐久性と安全性を向上した8馬力、10馬力のコンパクト室外機(全8タイプ、48機種)を来年2月から発売する。
設置面積が従来比で67%削減されており、同時に従来機容積比を63%削減し、質量も30%低減している。このことにより、搬入などにかかる作業工数が軽減されるほか、これまで据付が困難であった場所にも設置が可能である。
また、室外機ケーシング外装面の塗装膜厚を従来に比べ10%アップし、室外機の耐久性を向上させている。プリント基板にも全体的に樹脂コーティングを施し、耐久性を高めている。
さらに、インバーターの搭載で、冷暖平均COPで3・14、年間を通じての省エネ性の指標となるAPFは4・2を達成。10年前の同社同型機種と比べ、年間電気代を約40%削減。これらの性能を実現すると同時に、環境対応も強化されており、鉛フリーはんだの採用のほか、特定有害物質の使用を規制したRoHS指令にも対応。このほか、小冷媒化により環境対応も強化している。
東邦レオ ビル外構の景観の向上をサポート 偏芯力で樹木を強力に支える木杭を採用した新型地下支柱
東邦レオ(大阪市中央区)は、偏芯構造によって樹木を強力に支持する木杭式地下支柱「フィット・スーパーマグ」を11月20日から発売する。
ビル外構などに樹木を移植する際に使用する地下支柱におい同社はこれまで中心だった鉄素材に代用できる、低コストで支持力の強い地下支柱開発を目指し、造園分野で一般に使用される木杭に注目。
「フィット・スーパーマグ」は偏芯力を活用し、倒れる力に対し、①根鉢への横圧抵抗力②木杭抵抗力③金属抵抗板による抵抗力の3つの抵抗力で強力に樹木を支える。
「フィット・スーパーマグ」は強度の確保のみならず、必要な部材を最小限にまとめることで低価格化を実現。
樹木の高さに合わせて5種類・販売価格は3~5mの樹高に対応するMG-1が9800円(木杭の費用除く)。従来の同型地下支柱に比べ、費用は4割程度に抑えられている。