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「ヒューリックスクエア札幌」Ⅰ期が先行開業 ヒューリック札幌NORTH33ビル・ヒューリック札幌ビル建替え

2022.07.25 11:06

 ヒューリック(東京都中央区)は、北海道札幌市に保有する「ヒューリック札幌NORTH33ビル」、「ヒューリック札幌ビル」の隣接する2物件を、それぞれ1.期工事・2.期工事として段階的に建て替え、一棟の大型複合施設「HULIC SQUARE SAPPORO(ヒューリックスクエア札幌)」とする計画を進めている。今回、8月に1.期工事が完了し先行オープンする。2.期を含めた施設全体の完成は2025年6月を予定している。
 立地は、JR「札幌」駅から徒歩4分、札幌市内の大動脈として広く利用される「札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)」と地下鉄「さっぽろ」駅に直結という非常に希少性の高い場所に位置する。
 同計画は敷地面積約2546㎡、延床面積3万3448㎡、鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造地上20階・地下1階建ての複合施設。
 札幌駅前通やチ・カ・ホに面した視認性の高い地下1階から2階には、チ・カ・ホを日常的に利用するオフィスワーカーをメーンターゲットに多様な商業店舗を誘致し、2023年2月頃に1.期のグランドオープンを予定している。また、3階から9階には、1フロア最大約400坪から最小分割約30坪まで多様なニーズに対応可能な事務所スペースを提供する。なお、1.期のキーテナントとして、みずほフィナンシャルグループが入居する。
 上層階には「ザ・ゲートホテル札幌 by HULIC」が開業。同ホテルは、ゲートホテルシリーズ初の北海道進出となり、運営はヒューリックホテルマネジメントが行う。平均30㎡を超えるゆったりとした客室、レストラン、宿泊者専用ラウンジ、大浴場の設置を計画。
 環境配慮としては、雪の影響を受けにくい垂直面に太陽光パネルを設置し、高度の低い太陽光・雪の照り返しによる創エネを図る。また、地域冷暖房の導入により自己排熱量を低減する。加えて、高性能Low―eペアガラスなどによる外装の高断熱化等により、CO2排出量・一次エネルギー消費量を低減する。
 BCP対応としては、1.期完成時は耐震構造(付加制振)、2.期を含めた全体完成時は制振構造となり、震度7クラスの地震が発生した場合でも、構造体の補修を要することなく人命の安全確保及び十分な建物機能確保が可能な計画とする。また、72時間稼働の非常用発電機を建物屋上に設置し、電源途絶時も建物共用設備の機能を維持できる計画とする。




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