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「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」上棟 駅と街の一体的な整備を実施
2022.07.25 11:18
森ビル(東京都港区)が参加組合員として参画し、虎ノ門一・二丁目地区市街地再開発組合が推進する「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が今月22日に上棟した。
「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」は「国際新都心・グローバルビジネスセンター」へと拡大・進化を続ける虎ノ門ヒルズエリアに位置し、東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅と街の一体的な整備を推進する都市再開発事業。駅と街の一体的な整備を進めることで、地下鉄駅前広場や周辺開発と連携した歩行者ネットワークなどの都市基盤の強化・拡充を図るとともに、事務所・店舗・ホテルなど、多様な都市機能を整備する。また、建物最上部には様々な価値創造活動やビジネスイベントなどの対応するフォーラム・ギャラリー・レストランなどを有する多機能複合施設を配置。虎ノ門ヒルズエリアから世界に向けて、新たなビジネスやイノベーションを発信するための拠点となることを目指す。
「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー(A―1街区)」は地上49階建て、高さ約266mで、延床面積は約23万6000㎡。基準階約1000坪のグローバルレベルのオフィス、駅前広場と一体となった商業施設、国際水準のホテルなどが整備される。また、効率的なエネルギーの利用による環境負荷の低減にも取り組む。水資源の有効利用や、街の中に導入したエネルギーセンターからのエネルギーの面的活用、最新設備・技術の導入による高い省エネ性能のほか、躯体建設段階における環境負荷の見える化や低減の取り組み、竣工後に入居テナントと協働して省エネに取り組む仕組みやシステムなど、建設中から竣工後までの環境配慮への取り組みを積極的に行っている。
さらに、帰宅困難者支援や自立・分散型エネルギーシステムの導入により、地域の防災機能強化も目指す。災害時など、系統電力供給が遮断された場合、コージェネレーションシステムと非常用発電機を用いて、災害時に必要な電力を確保する。虎ノ門一・二丁目地区全体では、約950人分の帰宅困難者一時滞在施設を3日間の受け入れに備えた防災備蓄倉庫を整備し、ハード・ソフト両方の側面から地域の防災拠点として貢献する。