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LOOPLACE 収益不動産シリーズ第11弾「gran+FUKAGAWA」完成 スカイツリーが一望できるセットアップフロア付きビル

2022.11.28 11:51

 LOOPLACE(ループレイス、東京都千代田区)は今月、築古ビルを1棟丸ごと再生する収益不動産プロジェクト「gran+(グランプラス)」シリーズの第11弾、「gran+FUKAGAWA」を完成した。

 「gran+FUKAGAWA」は東京メトロ半蔵門線「住吉」駅徒歩2分、JR・東京メトロ「錦糸町」駅徒歩11分に立地する、地上6階建てのオフィスビル。これまでに、皮革製品メーカーなどが活用していた築35年の同物件をLOOPLACEが今年9月に取得。総工費約1億のフルリノベーションを実施したプロジェクトとなる。
 フロア構成は、1階がエントランスならびに3~4台の駐車が可能な駐車場、2~6階がオフィスフロアとなる。これまで「gran+」シリーズでは、各ビルの立地や個性に合わせて一部のフロアに家具のセットアップを施していた。同様に「gran+FUKAGAWA」では、5階にセットアップオフィスを開設。コンクリートむき出しの床仕上げ、内装には木枠を活用。マテリアル感あふれるオフィス空間は、モノづくりの街に立地する同ビルの個性を象徴する。
 デザイン設計部 チーフデザイナーの我喜屋亮氏は「2~5階は天井を抜いて天井高を高くすることで、開放感を演出しています。セットアップオフィスでは、自由な発想で仕事をし、社員同士のコミュニケーションの創出につながることを期待しています。木枠で囲った執務空間内には、4つのデスクと椅子を配置しました。この木枠内はさらにカーテンで4分割することができるため、少人数のミーティングや一人で集中して作業したいときなど、利用シーンに応じてオフィスをアレンジすることが可能です」と話す。
 そしてビルの景観も大きな魅力。「gran+FUKAGAWA」のオフィスフロアのバルコニーと屋上からは、東京スカイツリーが一望できる。この景観を演出すべく、屋上ではスカイツリー正面に位置していたキュービクルを移設。視界の妨げにならないところに配置し、代わりにテーブルと椅子を設えた。ワーカーは一息つきながら、スカイツリーの眺望を楽しむことができる。  「gran+FUKAGAWA」の入居ターゲットはベンチャーやITのほか、製造業やモノづくりの企業など。賃料は地域水準の約1・5倍を想定している。
 Re;place事業部 ソリューションGr.の早坂誠史氏は「都心5区にオフィスが集中しやすい一方、「住吉」駅周辺には直近まで大手建材・設備機器メーカーやコンピューター関連会社の本社オフィスも立地していました。リノベーション済みの1棟貸しの物件はなかなか出回らないので、そういう意味でも需要は見込めると感じています」と話す。
 なお来月5~8日の4日間で、「gran+FUKAGAWA」の内覧会を開催する。リーシングは既に開始しており、物件は満床次第の売却を目指す。


<物件概要>
●名称:gran+FUKAGAWA
●所在地:東京都江東区住吉2-12-6
●延床面積:565.92㎡
●敷地面積:173.08㎡
●規模:地上6階
●構造:RC造
●竣工:1987年




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