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東京都 屋上緑化したビルに最大2000万円の補助金
2006.07.24 17:25
東京都は区と連携してヒートアイランド対策の推進を図る。平成18年度対策事業費総額32億円で、「ヒートアイランド対策推進エリア」を中心に、保水性舗装、屋上緑化、壁面緑化などの各種事業を集中的に実施していく。
東京都がヒートアイランド対策の新規事業として取り組むのは、クールタウンモデル推進事業、ドライミスト装置を設置する事業者への支援、クールルーフ推進事業だ。ビルなどへの屋上緑化や高反射率塗料の塗布によってヒートアイランドを抑制する「クールルーフ推進事業」は、千代田区、中央区、港区、新宿区、台東区、品川区、目黒区内の建築物を所有する個人又は法人、施工面積50㎡以上を対象とし、補助額は補助対象経費の2分の1(屋上緑化2000万円、高反射率塗料500万円を上限)となっている。第2回公募(8月1日~9月7日)第3回公募(10月2日~10月31日予定)期間内に、郵送にて対象建築物所在地の区役所または東京都環境局に申請する。6月2日に締め切った第1回公募では、屋上緑化2件、高反射率塗料4件の事業が決定した。
人工的な微細な霧を発生させ気化熱によって周囲の気温を下げるドライミスト装置に関しては、品川区の戸越銀座商店街と、千代田区の秋葉原駅西側交通広場内に設置することが決定。8月1日までに装置を稼働させる。
クールタウンモデル推進事業では、既存ビル改修タイプ、ビル建替タイプなどの様々なタイプの街区として丸の内、有楽町、西新宿、大崎駅西口をモデル街区に選定。街区単位でのヒートアイランド対策を講じた際の環境緩和効果、費用対効果を算出する。地球シミュレータセンター(海洋研究開発機構)のスーパーコンピューターを使用し、モデル街区での気温や体感温度の低減効果及びその周辺地区への波及効果を予測・評価していく。