不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2022.12.19 10:16
サステナブル社会に合わせた新様式 チョイスホテルズが三重県にオープン
全国に「コンフォートホテル」、「コンフォートイン」、「コンフォートスイーツ」を展開するチョイスホテルズジャパン(東京都中央区)では12月14日、三重県四日市市に「コンフォートホテル四日市」をオープンさせた。
同ホテルは、近鉄線「四日市」駅東出口より徒歩約1分に位置、地上13階、全149室。「Your Sustainable Journey-未来をつくるホテル-」をコンセプトに掲げ、サステナブルな社会の実現に向けてさまざまな取り組みを行っていく。
「みえと過ごす」をテーマとした最上階13階の一部の客室には、三重県産間伐材を使用した家具を設置しているほか、この客室専用の伝統工芸品「四日市萬古焼」の茶器とともに、三重県銘茶の伊勢茶と三重県の菓子を提供する。壁面には萬古焼でつくられたアートパネルを設置。ベランダからは四日市の街並みが一望でき、夜には美しい四日市コンビナートの工場夜景を眺めることができる。
宿泊者が無料で利用できる「Comfort Library Cafe(コンフォートライブラリーカフェ)」では、ブックディレクターの幅允孝氏が選書を手掛けた本や写真集を楽しむことが可能。「環境と未来について考える」をテーマにした本や、三重や旅にまつわる本、全国39カ所のComfort Library Cafeから厳選した地域の本など、300冊以上を取り揃える。滞在中だけでなく、チェックインの前やチェックアウトの後にも利用可能だ。
朝食には三重県産の食材を取り入れ、地産地消に貢献。伊勢茶のスムージーや三重県産レタスのサラダ、三重県産米やもち麦を使ったピラフなどのメニューを無料で提供する。
脱炭素社会に向けて、館内はオール電化になっており、三重県の水力発電で生み出されるCO2フリー電気「三重美し国Greenでんき」を導入。竹でできたコームや紙製のカミソリなどのアメニティをロビーに設置、電気自動車の利用者向けに充電スタンドも完備。「コンフォートホテル四日市」に泊まることで、サステナブルな旅を実現できる。
チョイスホテルズジャパンは、日本国内において北は北海道、南は沖縄まで全国各地でコンフォートブランドのホテルを展開している。同ブランドのホテルでは、ビジネスや観光に便利な立地、バランスよくヘルシーな朝食、オリジナル快眠枕「チョイス ピロー」をはじめとした快眠へのこだわりなどのサービスを提供している。
トリップアドバイザー 2022年動向まとめ発表
世界最大級の旅行プラットフォーム「Tripadvisor」(トリップアドバイザー、米国マサチューセッツ州)は、世界中で観光業界が復興に向けて動き出したこの1年を振り返り、2022年の総まとめを発表した。
今年トリップアドバイザーに投稿された評価5の口コミは1600万件以上となり、最も人気があった検索キーワードは「ビーチ」だった。
2022年、トリップアドバイザー上ではおよそ650万もの旅リストが作成された。同社の調査によると、世界の旅行者の50%、日本人旅行者の48%が「リラックスと休養」を次の旅行の主な目的としていることが明らかとなった。2022年最も人気があった検索キーワードは検索回数480万回の「ビーチ」、次いで「リゾート」が320万回、そして「スパ」が170万回という結果となった。
また今年、トリップアドバイザーには1600万件以上の評価5の口コミが投稿され、投稿された口コミに対し2200万件の「参考になった」投票があり、38万7000件のスレッドが掲示板で作成された。
バンコク(タイ)が検索された回数は1100万回以上、ロンドン(イギリス)は4300万回以上、ラスベガス(アメリカ)は2000万回以上となり、大きな都市への人気が見受けられた。ユニークな体験を求める旅行者もおり、サメとのダイビング体験の予約数は1636、ジップライニングツアーの予約数は1万6563、幽霊と吸血鬼ツアーのチケットは4万7015枚購入された。
今年はトリップアドバイザー上での口コミや意見投稿が10億件を超え、約3570万人が新しく加わった。現在、毎月4億人近い旅行者がトリップアドバイザーを訪れている。
霞ヶ関キャピタル 「FAV HOTEL」ブランド9店目
霞ヶ関キャピタル(東京都千代田区)は、同社の100%子会社である霞ヶ関パートナーズが展開する「FAV HOTEL」ブランド9施設目、東京初出店である「FAV TOKYO西日暮里」(東京都荒川区)を12月21日に開業させる。政府の水際対策緩和によるインバウンド需要の回復を見込み、都心部に出店する「FAV TOKYO」シリーズの一号店となる。
同ホテルは、グリーンを基調とする、都会的で洗練された内装のデザイン。全24室を備え、最大4名から6名が宿泊可能であり、グループや家族での観光や旅行など、様々なシーンで利用できる。
また、宿泊者に向けて、周辺エリアのカルチャーやアートを体感できるスポットをまとめたオリジナル観光ブック「FAV Tabi MAP~NISHINIPPORI NEW GUIDE~」を用意。同ホテルを起点に、西日暮里の新たな一面の体験を提供する。
ホテル1階には、世界トップ10ロースターにも選ばれたニュージーランド発のスペシャルティコーヒーロースター「Coffee Supreme」が味わえるカフェがオープン。宿泊者以外も利用可能で、香り豊かなコーヒーを街歩きでも楽しむことができる。
「FAV TOKYO」シリーズは、都会の中心に位置し、「Enjoy the Mixture」をテーマに、多国籍な宿泊客に楽しんでもらうホテルとして誕生した。 同ブランドは、ヨーロピアンテイストな雰囲気が特徴で、「FAV HOTEL 広島平和大通り」に続いてイギリスのデザイン会社「PDP LONDON LLP」が内装を手掛けている。
同ホテル唯一のスイートルームは最大6名が宿泊可能であり、46㎡の広々とした客室となっている。カウンターキッチンや東京スカイツリーを望むガラス張りのバスルームを完備している。
THE S3 和歌山駅 簡易施設で貸切プランも
和歌山ターミナルビル(和歌山県和歌山)は、「ファーストキャビンステーション和歌山駅」を「THE S3和歌山駅(ザエスリーワカヤマエキ)」にリブランドして再オープンさせた。現在、最大74名まで宿泊できる「まるごと貸切プラン」を販売している。
館内は男性専用・女性専用エリアに分かれており、各エリアにセキュリティキーを用意。大浴場を完備するほか、乾燥機付き洗濯機を用意、ロビーをミーティングスペースとして利用することができる。
同社が運営する「ホテルグランビア和歌山」は、JR「和歌山」駅から徒歩2分の場所にあり、2022年4月にホテル開業35周年を迎えた。35周年を迎えるにあたり、ホテル1階ロビーのリニューアルや7階に宿泊者専用スペース「ROOF TOP」をオープン。 また、ホテル内には宴会場やレストランも備えており、家族からビジネスまで幅広く利用することができる。
からくさホテルズ 「からくさホテルカラーズ東京八重洲」開業
からくさホテルズ(東京都中央区)では、東京で3軒目となる「からくさホテルカラーズ東京八重洲」(全95室)を2023年3月31日に開業させる予定だ。開業後は北海道1軒、東京3軒、関西3軒と全国で7軒の「からくさホテル」を展開することとなる。
同ホテルは、地上16階建て、延床面積4311・6㎡、全95室、内コネクティングルーム52室。同ホテルが位置する八重洲地区は、複数の大規模再開発で新しく生まれ変わろうとしているエリア。新幹線をはじめ、全国の主要鉄道網の中核となるJR東京駅八重洲中央口から徒歩約6分。日本最大級のバスターミナルも至近で日本旅行の拠点となる。
ホテル名にある「カラーズ」には、ホテルが目指す「多様性」の想いを込めたもの。同ホテルでは、さまざまな色を持つパレットのように、国際色豊かなゲスト、子供連れファミリー、グループを含む、多様な旅のカタチ・価値観・ニーズに対応する。
地上16階の建物には機能的ながらもくつろげる21㎡のダブル、ツイン、トリプルルームのほか、家族に最適な30㎡以上の小上がりのワイドツインやフォース、洗濯乾燥機やプロジェクターを備えた部屋、大きな窓からシティビューが望める部屋など全95室を擁し、多様なゲストやニーズに対応。さらに、隣り合う客室を内扉でつなぎ、最大6名まで利用可能なコネクティングルームも52室備える。
ハイアット ハウス 金沢 アート作家とコラボレーション
ハイアット ハウス金沢(石川県金沢市)は「異彩を、放て」をミッションに掲げ、主に知的障害のある作家とアートのライセンス契約を結び、作品のデータを軸に社会の様々なモノ・コト・場所へ事業を展開するヘラルボニー(岩手県盛岡市)とコラボレーションしたコンセプトルームを販売している。
3階のソーシャルスペースには、ヘラルボニーの作家のアートが施されたクッションやスカーフを設置し、「ハイアット ハウス 金沢」、「ハイアット セントリック 金沢」のレストラン・バーでは、金沢在住のアーティスト輪島貫太氏のアートが描かれたコースターを提供するなど、ホテル全体で異彩の世界観を提供する。
今年5月より「ハイアット セントリック 銀座 東京」にて提供を開始し、人気を博したヘラルボニーとのコンセプトルームを、「ハイアット ハウス 金沢」でも提供する。 知的障害のあるアーティストが生み出す異彩を放つアートの力で、訪れるゲストの感性を刺激し、新たな視界や価値観が生み出される宿泊体験を通じて、豊かな気持ちを味わってもらえるようなコンセプトルームを両社が手掛け、乃村工藝社が空間デザイン・施工を担当した。