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メリルリンチ/キャップ・ジェミニ 日本でも富裕層は増加 不動産への投資は減速 世界の富裕層個人の人口は870万人
2006.07.03 17:32
メリルリンチとキャップ・ジェミニが発表した「ワールド・ウェルス・レポート2006年版」によると、主たる住居を除く純金融資産で100万米ドル越を保有する世界の富裕層個人の05年資産残高は、前年から8・5%増加し、33・3兆米ドルに達した。世界の富裕層個人の人口については04年から6・5%上昇し、05年末時で870万人に達したという。また、3000萬米ドル超の金融資産を保有する超富裕層個人の人口は、05年に10・2%上昇し、8万5400人となった。
日本における富裕層個人の人口は前年比で4・7%上昇し、141万人に達した。この増加の主たる要因は、実質GDPの2・6%の増加、堅調な相場環境、デフレ圧力の沈静化及び消費の改善などがあるという。レポートでは、ポジティブ要因は引き続き06年も継続するものの、富裕層個人人口の成長に対する1つの障害として、99年に導入された定率減税措置の解除を挙げている。
また、金利上昇と業界の減速懸念にも関わらず、不動産は05年に富裕層個人に引き続き高い収益をもたらしたが、今後富裕層個人は06年には不動産への配分を減らすと予想している。