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日本ビルド ジャスダック市場に株式公開 建築、賃貸ノウハウ活かした商業施設特化の投資事業展開

2006.06.26 10:43

 日本ビルド(群馬県前橋市)は7月7日、ジャスダック市場に上場する。
 同社は昭和59年、商業施設に特化した企画提案型の建築事業からスタートしたが、収益性の悪化から、事業方針を転換、平成16年6月から商業施設分野でのノウハウを活かした不動産投資事業に参入した。「駅前やロードサイドには、キーテナントの退去後、長期の空室が発生しているものや、収益性が悪化している商業施設が多くあります。当社ではこうした物件のテナントと購入先を見つけた上で不動産投資を行い、リノベーションおよびリースアップした後、収益不動産として売却しています」(蛭田社長)
 商業施設に特化してきたことで築いた700社におよぶ店舗テナントとのネットワーク、商業施設建設ノウハウを活かして、商業施設再生をトータルプロデュース。物件の売却後はサブリースやPM受託を目指す。
 不動産投資事業の売上げが計上された平成17年5月期の売上高は31億3770万円で、経常利益は約3億4600万円、収益率は倍増した。平成18年11月期(中間期)は既に25億2600万円の売上を計上し、経常利益は5億5900万円に達する。建築事業が主体であったころに比べて収益性の高い企業体質に変質し、「不動産投資事業が本格化する2年後が本当の始まり」(蛭田社長)と自信を見せる。
 郊外型の店舗だけでなく、秋葉原駅近くの電気店のビル(敷地面積約5545)を買取り、エレベータ新設などで動線を確保して遊技場や飲食店の入居する商業ビルに転用後、ファンドへ売却するなど、都心部の大型物件にも力を発揮。都心部中小商業ビルのサブリースやファンドからの商業PMの受託件数も増加している。
 「建築からテナント誘致までこなすのが当社の強み、今後はサブリースやPM受託も強化していきます」(蛭田氏)




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