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<話題の会社>グラウンド・ファイナンシャル・アドバイザリー 日本興行銀行出身メンバー集う金融のプロ集団 設立からわずか3年半ジャスダック市場上場<

2006.05.29 15:57

 不動産を対象とした流動化・証券化に係るアレンジャー業務を主要業務とするグラウンド・ファイナンシャル・アドバイザリー。2006年2月、会社設立からわずか3年半でジャスダック証券取引所に上場を果たした。アレンジ能力の高さに定評があり、独立系として確かな地位を築いている。
 同社代表取締役の佐藤明彦氏は、日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)出身。メンバーもほとんど日本興業銀行出身で、大手金融機関と遜色無いサービスを提供可能なのもうなずける。
 クライアントは、主にデベロッパーやファンド運用会社で、オフィスビル、商業施設、マンションを中心に年間約30件のペースで案件をこなしている。案件規模については、下は3億円から、上は800億円超のものまで幅広い。大手の銀行や証券会社は、小額物件に対する案件については、比較的後回しにしがちなため、スピードと小回りが利くのも同社の強みだ。
 「現在、既存のクライアントからの持込案件が大半を占めていますが、中・小規模物件の証券化ニーズは潜在的に少なくありませんので、低コストで短期間にスキーム作りを提供できる当社の強みが活かせるケースは増えてくると思います」(佐藤氏)
 市場規模の拡大が続くJ-REITを中心に、不動産投資への資金流入は今後も続く見込み。そうした中で、同社はあくまでもクライアントニーズに則したサービスを提供するというポジションに立ち、今後も投資事業やアセットマネジメント業には参入せず、アレンジャー業務に特化していくという。また、そうした業務を通じスキルレベルの維持向上に努めながら、業務の幅を広めていく方針だ。




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