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<不動産の新形態>ジェイ・アムズ 5000万円規模の不動産証券化実施 金融手法を駆使して不良化不動産を再生
2006.04.10 12:17
2002年に設立したジェイ・アムス(大阪市中央区)は、04年2月に大阪府堺市の3階建て11室の賃貸アパート「メゾン明日香」を証券化して一躍脚光を浴びた旧SPCを利用して72人の投資家から約5000万円を集め、年5・8%の配当を行ったこの事例は当時も今も最小規模の不動産証券化事例である。
「我々の場合、資金を集めて証券化するというよりも、まず物件ありきで、それをどのようにすれば最も良い結果が残せるかというプランニングに移ります。この物件も色々な可能性がある中で、証券化という選択肢もあるということを示したという意味でも成功だったと思います」(谷氏)
その後不動産取得およびオフバランスに伴う証券化アレンジや不良債権の流動化事業、コンバージョンを手掛けて、最近では不動産コンサルティング事業にも注力する。
「土地オーナーから相談を受け、隣接地建物と相互越境している難しい案件を先方と交渉しながら賃貸マンションに建て替えるなどの取り組みを行っています。当社には不動産の専門家の他、金融、建築出身のスタッフがおり、提携先の士業などとの連携で土地建物に関する問題を解決します」(谷氏)
今後も不動産証券化技術などを駆使して土地オーナーの相談に応じていく。