不動産トピックス
ビルオーナー伝言板
2005.09.19 17:25
★違法ショップはNG
大阪の電機街日本橋でオーディオ機器など家電を販売するサワダデンキ。昨年、同社の自社ビルに隣接したビルが売りに出された際に代表の澤田沢治氏はすぐさま購入することを決断したという。それというのも日本橋では違法DVDの路上点が横行しており、そいういったテナントが入居することを自らがオーナーとなって防ぐためだったそうだ。実際、違法ショップから相場より高い賃料での引き合いがあったそうだが、日本橋の風紀を乱すとして成約を見送った。現在、同ビルにはアニメ制作会社が入居している。電機街とは毛色の異なる業種だが、電気街と親和性のあるオタク文化の発展につながると考え入居させたそうだ。
★すでに秋冬対策
横浜中華街のフードテーマパーク型商業施設横浜大世界では、夏のかきいれ時に1日2000人を超える来館者があったそうだ。特に人気が高かったのは期間限定でオープンした「火虎」である。中国の伝統料理「火鍋」と「焼き鳥」をコラボレーションさせた料理で、現地上海でも人気の高い店である。また、365日休みなしで行われている現地役者による京劇の舞台は「水滸伝」や「西遊記」など人気の演目を充実させ、観客の評判も高かったという。今後は秋から冬に向けて、売り上げやアンケート結果参考にし、店の入れ替えを行っていくようだ。
★モノは試し
西葛西に3棟のビルを所有している喜楽ビルでは、所有ビルの1、2階に入居するスーパーマーケットの賃料値上げに成功した。その店舗は1階が生鮮食品売り場で、2階がイス・テーブルなどのインテリアや家電売場になっている。1階には客の入りが多いが、2階は人もまばらで外から観た印象も悪いものとなっていた。そこで同氏は実験的に2階テナントの募集を行ったところ、ゲームセンターや学習塾などの引き合いがあった。そのことをスーパーマーケット側に伝えると、2階部分のレイアウト変更と賃料の増額を言い出したという。思わぬ好結果となり、「モノは試し」と実感したとのこと。
★悩みの種
神楽坂で鮨店を経営し不動産賃貸業を行う八千代鮨代表の斉藤幸行氏は、14歳で寿司職人に弟子入りし現在は新宿区鮨商連合会会長、東京都鮨商生活衛生同業組合神楽坂支部支部長などを務め、鮨業界の発展に寄与してきている。老舗の鮨店の多い神楽坂であるが、昨今では回転寿司のチェーン店も増えてきている。悩みの種はチェーン展開する店が、各連合会や組合に入ろうとしないことである。チェーン店が増えれば増えるほど組合費などの減額につながり、また店同士が連帯して行うイベントなども足並みが揃わないことになる。同氏は入会を説得したい気持ちもあるそうだが、本社レベルでの意思決定となるため一定期間ごとに変更する店長に話しても埒があかないことが多いそうだ。