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セメント各社が相次ぎ値上げ 4月から1トンあたり1000円アップ
2018.01.15 12:21
住友大阪セメント(東京都千代田区)と宇部三菱セメント(東京都千代田区)が、4月1日からセメントと固化材を値上げする。1トンあたりの値上げ幅はいずれも現行価格から1000円。
住友大阪が挙げた値上げの理由は「エネルギー等のコスト上昇」、「物流コストの上昇」「工場維持補修費等のコスト上昇」「安定供給のための設備投資」の4点。コスト削減による自助努力だけでは限界があり、値上げせざるを得ない状況となったという。
宇部三菱も生産体制の再編や経費の大幅削減などの合理化に取り組んでいるものの、現状では安定的な事業継続が困難になるとしている。
値上げは2017年11月に値上げ意向を表明した太平洋セメント(東京都港区)が口火を切り、2社が続いた格好。国内セメント需要は堅調に推移しているものの、輸出価格の低下やコスト上昇などでセメント会社の多くが減収となっているという。今後も価格改定で収益確保に乗り出す動きが続くと見られている。