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ビル屋上を有効活用「みんなのエコ菜園」 入居店舗の顧客増加にも貢献の菜園システム

2023.03.20 11:12

脱炭素社会・SDGsへの取り組みにも寄与
 大建工業(大阪市北区)は木質培地「グロウアース」を活用した「みんなのエコ菜園」の取り組みを進めている。
 「みんなのエコ菜園」は、オフィスビルや賃貸住宅、商業施設の屋上や空きスペースなどで手軽に野菜栽培ができる菜園システム。屋上等のオープンスペースへ簡単に導入でき、貸し菜園としても機能。対象は貸ビル業を行うビルオーナーやデベロッパー、来館者の多い商業施設、自社ビルを保有する企業など。システム化されたユニットを設置場所と合わせて提案。設置場所に合わせたプランニングも可能で、栽培のアドバイスや管理も含めた保守付きのコースも用意。専門知識がなくとも安心かつ中長期的に利用可能。
 また大規模工事が不要で、既存物件にも短期間で導入できる。「みんなのエコ菜園」で使用されるグロウアースは、野菜・花卉などの栽培に適した性能を付与した木質培地。最大の特長は軽量性。実際の土壌のおよそ2分の1と軽い。持ち運びも便利。耐荷重での問題が改善され、設置工事は長くみても1週間ほど。また元が木の端材なので、菜園の利用者は手や服は汚れない。廃棄では燃えるゴミで出すことが可能。メンテナンス業務や廃棄・処理にも困らない点が好まれている。
 「都心で手軽に植物を育てる」というコト提案を通して、人が集まる、緑あふれる開放的なコミュニケーションスペースの創出が可能となる。商業施設であれば菜園を利用したい、近くで手軽に植物を育てたい、等の人が集まる。貸し菜園として運営すれば、オーナーの費用面での負担やメンテナンスの手間も低減。シャワー効果で、ビル内に入居する店舗の顧客増加にも繋がる。
 菜園はビルの差別化と共に、SDGsへの取り組みにも寄与。材料が国産木材や間伐材等を活用した木材チップが原料なため、設置で脱炭素社会をはじめとするSDGsへの取り組みに繋がる。話題性や他の施設との差別化、建物価値の向上なども期待できる。コミュニティ形成にも役立つ。




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