不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2023.04.03 10:44
杉乃井ホテル 「食品リサイクルプロジェクト」スタート 有機野菜を自作料理で提供
別府温泉 杉乃井ホテル(大分県別府市)は、ビュッフェの調理過程で生じた不可食部分や、食べ残しなどを含む食品残渣(しょくひんざんさ)を堆肥化し、その堆肥を使用して育てた有機野菜をビュッフェレストラン「TERRACE & DINING SORA」と、ワールドダイニング「シーダパレス」にて提供する「食品リサイクルプロジェクト」を構築。地域と連携しながら食品廃棄物の削減を推進する。
施設から排出された食品残渣は、地元企業のオアシスジャパン(大分県大分市)により、全て回収・堆肥化される。同ホテルでは今回、その堆肥を使用して農作物の生産をしている地元農家のohana本舗(大分県臼杵市)で生産された有機野菜を購入。食品残渣のリサイクルと地元野菜の地産地消を実現させた。同ホテルは、「食品リサイクルプロジェクト」を実施することで、食品リサイクルに加えて、顔の見える安心・安全な食材の提供、地産地消の促進、食物自給率の向上、食育への寄与など、現在日本が抱える環境・食品に関する問題解決につなげていきたいという。
今回の取り組みでは、杉乃井ホテルのレストラン施設で出た食品廃棄物をオアシスジャパンのごみ処理場で堆肥化し、ohana本舗の農場で栽培するルッコラ、水菜、わさび菜、ホウレン草などの肥料にする。農場でとれた野菜は1月に開業した宙館のビュッフェレストラン「TERRACE & DINING SORA」のほか、ワールドダイニング「シーダパレス」で提供する。この取り組みにより、食品ロス削減と、地元野菜の地産地消を実現し、サステナブルな取り組みとして推進していく。
同ホテルを運営するオリックス・ホテルマネジメントでは、運営の各施設において、自然環境の負荷低減につながるさまざまな取り組みを推進している。食品ロス削減に向けた取り組みでは、無駄のない食材調達やビュッフェ提供時における、必要量に見合った料理提供の実施。また2024年度の再生利用率50%を目指し、廃棄された食品の再生利用などを推進。運営する宿泊施設のうち、杉乃井ホテルを含む、レストランなどの料飲施設をもつ16施設では、食品ロス削減の啓発を目的とした、ポスターやPOPの掲示も実施している。
SQUEEZE 「Minn」ブランド3棟開業 東京2カ所・京都1カ所
SQUEEZE(東京都港区)では、新たに「Minn日本橋」(東京都中央区)、「Minnかっぱ橋」(東京都台東区)をオープンさせた。
これはライフスタイルホテル「Minn」ブランドとして先月の「Minn金沢」に続くもので、京都初出店となる「Minn 二条城」もオープンさせている。
同ブランドは、グループや家族の「みんな」で泊まれることに、宿泊施設を意味する「inn」を掛け合わせた同社の独自ブランド。2017年に第1号店をオープンしたのち、4名~8名のグループやファミリー層でも1部屋に宿泊できるライフスタイル型ホテルとして、現在は東京、大阪を中心に様々なロケーションで展開している。
今回開業した2施設は、いずれも全室に家具家電、キッチンを完備しており、自宅で過ごすようにくつろげるよう設計した。「Minn」ブランドのスタンダードであるオンラインチェックイン、エクスプレスチェックアウトを導入。予約からチェックアウトまでの手続きがスマートフォン上でシームレスに完結。「クラウド運営チーム」によるオンラインでのサポートに加え、常駐するスタッフが滞在のサポートを行う。
同ブランドでは、遠隔接客サービス「クラウド運営チーム」を導入。これは複数のホテルを一元管理しフロント業務やマーケティング業務を遠隔(リモート)にて提供できるクラウドサービスだ。
同社は2019年に現地法人であるSQUEEZE Asiaをカンボジア・プノンペンに設立し、リモートコンシェルジュ事業をスタート。カンボジアのセンターからのみならず、その他国内外の在宅ワーカーによりホテル業務を遠隔サポートできる仕組みを構築した。
24時間365日オンライン上で利用客のチェックイン・アウトや予約受付、電話・メッセージ対応、部屋の在庫管理、清掃業務管理等の幅広い業務を行っており、雇用を通じて地域に貢献している。
ミナシア 「ホテルウィング」チェーン3店目大阪に
ホテル・レストラン事業を展開するミナシア(東京都千代田区)は3月15日、大阪市浪速区恵美須東にあるホテルをリブランド。「ホテルウィングインターナショナルプレミアム大阪新世界」としてオープンさせた。ホテルウィングチェーンとして、大阪に3店舗目となる。
同ホテルは、大阪メトロ御堂筋線「動物園前駅」より徒歩5分に位置。客室数全128室。なにわのシンボル「通天閣」まで徒歩2分の新世界エリアに位置し、人気の観光スポット「天王寺」「なんば」へは電車で10分以内、「梅田」「大阪ドーム」は20分、「関西空港」へも45分と便利な立地。伊丹空港や関西空港、新大阪からのアクセスも良く、最寄り駅の駅前には大型商業施設やコンビニもあるため、観光やビジネスの拠点としての需要を期待している。またエントランス横には、近距離移動に便利なシェアサイクルポートも設置している。
同社では、「ホテルウィングインターナショナル」、「ホテルウィングインターナショナルプレミアム」、「ホテルウィングインターナショナルセレクト」「テンザホテル」の4ブランドを展開し、現在40店舗5294室を運営している。
TKP ラグジュアリー施設リニューアル
ティーケーピー(TKP 東京都新宿区)ではこのほど、露天風呂付客室や研修設備を備えたラグジュアリーホテル「ISHINOYA 熱海」(静岡県熱海市)を4月1日にリニューアルオープンさせた。
同施設は、熱海エリアで相模湾を一望できる高台に位置し、市街地の喧騒を離れ非日常のひとときを提供する多目的のラグジュアリーホテル。2020年のオープン以降、プライベートでの滞在はもちろん、ビジネスシーンでも宿泊研修等で多くの利用実績を持っている。34室を22室にすることで客室を拡張するのに合わせ、全室を温泉付のスイートルーム仕様とする。大浴場に男女ともサウナを完備しているが、一部の客室にもサウナと水風呂を設置。エントランス部分にオープンカフェを設置する他、会議室や外観、屋上などの整備もおこない、ラグジュアリー感を更に高めた。
同施設に併設している会議室は、床や壁・天井をより高級感のある内装に刷新し、ワンランク上の優雅な空間に。ビジネスでの快適性はそのままに、ゆとりと寛ぎを心から感じられる、よりラグジュアリーでハイグレードな滞在を提供する。
TKPは2005年の創業以来、空間シェアリングのパイオニアとして、貸会議室や宿泊研修施設、ビジネスホテル等を全国へ展開してきた。同社では現在、ホテル・宿泊研修事業として、「ISHINOYA 熱海」を含む21施設を全国で運営している。昨今のコロナ禍において開催が見送られてきた、企業による宿泊研修の需要は回復基調にあり、また、多くの企業で人的資本の重要性が見直される中、対面での人事研修についても再評価されてきているという。
大和ハウスRM ブランドを3つに集約
大和ハウスリアルティマネジメント(東京都千代田区)は、既存のブランド「ダイワロイネットホテル」に、「ダイワロイネットホテルPREMIER(プレミア)」と「DEL style by Daiwa Roynet Hotel(デルスタイル バイ ダイワロイネットホテル)」の2つの新ブランドを加え、一部のホテルを「ダイワロイネットホテル」からリブランドさせる。
同社は、全国で「ダイワロイネットホテルズ」を運営しているが、4月1日より「ダイワロイネットホテル」(60カ所)、「ダイワロイネットホテルPREMIER」(12カ所)、「DEL style by Daiwa Roynet Hotel」(5カ所)の3つのホテルブランドで運営していく。
同社が、3つのホテルブランドを立ち上げることで、ドミナント出店エリアでの利用客の属性やニーズを考慮した上での空間・サービス提案を行い、全ての利用客が満足できるようなサービスを提供していく。
三井ガーデンホテルズ 美容アイテム客室に導入
三井不動産ホテルマネジメント(東京都中央区)では3月28日より、三井ガーデンホテルズのプレミアクラス施設にて、MTG(愛知県名古屋市)が展開する美容ブランド「ReFa(リファ)」の7つのアイテムを体験できる「ReFaルーム」を設置させた。
9施設の対象客室では、美容ローラー「ReFa CARAT RAY FACE(リファカラットレイフェイス)」、ファイスケアアイテム「ReFa CAXA RAY(リファカッサレイ)」、ボディケアの「ReFa for BODY」や、トップサロンとの共同開発で生まれたヘアケアアイテム等6つの美容アイテムを用意。バスルームには、ファインバブルを全身に浴びることができるシャワーヘッド「ReFa FINE BUBBLE S(リファファインバブル S)」を設置した。 ReFaブランドは「BEAUTY ENTERTAINMENT」をコンセプトに、既存の枠を超えた新しい美容習慣を顧客に提案するビューティーブランド。