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和をテーマに日本の衣・食・劇を楽しめる複合ビル「ハナミチ東京歌舞伎町」8月末に誕生
2023.04.03 11:17
新宿メトログループ(東京都新宿区)が開発する複合ビル「HANAMICHI TOKYO KABUKICHO(ハナミチ東京歌舞伎町)」が、8月末に歌舞伎町1丁目に誕生する。
東京・新宿を拠点に、飲食店をはじめ、アミューズメントや不動産事業を展開する同グループ。1945年の創業以来、コツコツと新宿及び歌舞伎町エリアの発展・成長に携わってきた。同グループの新宿企業(東京都新宿区)も同様。貸ビル業を中心に展開しており、長年にわたり恩恵を得てきた「新宿歌舞伎町への恩返し」の想いから現在も様々な取り組みを行っている。新たに竣工する「ハナミチ東京 歌舞伎町」もその一環で、日本文化を歌舞伎町から発信する目的のもと誕生する。ビルは地上4階地下1階。延床面積は約1370㎡。新宿区役所の真裏に位置し、入居テナントは決定済みだ。
特長は全体が和をテーマにした、日本の衣・食・劇を1カ所で楽しめる新宿の新たなランドマークビルであること。特に地上1階と地下1階には核テナントとして、大衆演劇が楽しめる新世代大衆演劇場「歌舞伎町劇場」が入居。江戸情緒たっぷりの芝居と華やかな和装の舞踊ショーを堪能でき、山手線内唯一の大衆劇場となる。ちなみに施設は花道やセリなどの本格的な舞台設備に加え、7m×3mの大型LEDビジョンを常設。固定座席は153席と大人数収容可能。最新技術でショーアップした次世代型大衆演劇を、毎日かつ日替わりで上演する。気軽に楽しむ伝統芸能をテーマに、大衆演劇以外のイベントも続々開催予定とのことだ。
一方ビル2階には着物・和装のレンタルショップと、昭和39年創業のレトロ喫茶「珈琲西武 本店」が入居決定。3階は「江戸時代にフードホールがあったなら」をテーマに、江戸の雰囲気を楽しみながら食事ができる江戸風フードホールが出店。4階はバーベキューテラスと個室&パーティースペースを用意する予定だ。ビル全体のコンセプトを定めて、具現化した事例ともいえる。
総務部兼AM事業部の木田迅部長は「元々同地には1階に岩盤浴、2~3階はスタッフの寮となっていた小規模複合ビルが建っていました。築年数の経過等もあり建替えを検討。ですが単に商業店舗が入居した施設に建替えるのでなく、より街の魅力・情報を発信でき、多くの方に街へ足を運んで頂けることを意識して考えた結果、ビル全体が和をテーマにした『ハナミチ東京 歌舞伎町』となりました。国内の方々やインバウンド含め、訪れた全ての人がビル1棟で日本の衣・食・劇を堪能できる仕組みです」と語った。
ちなみに劇場と着物・和服のレンタルショップ、珈琲西武 本店は10月開業予定。その他は11月に開業予定とのこと。劇場と着物・和服のレンタルショップはテナントが運営。それ以外の各店舗の運営・マネジメント等は、グループ企業の三信商事が務める。