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フクビ化学工業 ビルの軒先を「まちの1階」に 地域に溶け込む屋外家具シリーズを展開
2023.05.15 10:49
建築資材の製造・販売を行うフクビ化学工業(福井県福井市)は、大きな広場から建物の軒先まで様々な「まちの1階」に人が自由にいられる場所を提供することを目標に屋外家具ブランドシリーズ「Fandaline(ファンダライン)」を2021年10月に立ち上げ、現在までに商品ラインアップの拡充を図りながら積極的な販売活動を展開している。
地域の活性化において重要な役割を果たすベンチなどの屋外家具は、公園や私有地などに設置されるのが一般的で、人が多く集まる街中の空地や歩道といった公共空間に置かれる例は少ない。これを踏まえ、化学に立脚した樹脂成形技術を有する同社と「まちの1階」を中心としたデザインを展開するグランドレベル(東京都墨田区)のコラボレーションにより、新しい屋外家具ブランド「ファンダライン」を開発。主軸製品となる2タイプのベンチを皮切りに商品の拡充に努めている。
「ファンダライン」は、自然と人々を迎え入れてくれる普遍的でやさしいデザインを採用するとともに、フクビ化学工業の独自技術で生産する人工木材「プラスッド」を使用することで、長期間屋外で使用することができる耐久性を備え、家具単品だけでなく屋外家具を自由に組み合わせて使用することを想定している。「ファンダライン」はこれまでに背あり・背なしの2タイプのベンチのほか、テーブル、プランター、ポスタースタンドの5アイテムを展開。今年1月にはベンチ2種とプランター1種のアイテムを追加した。
「ジェマベンチ」は、既存のベンチよりも座面の奥行をわずかに狭くすることで、どんな場所にも馴染みやすいサイズ感を実現。また、「ブライアンベンチ」は脚と座面を同じ材質でつくり、一体感のあるデザインとした。街の景観にアクセントを加えるプランターの新商品「エドプランター」は、自由な組み合わせを可能にする円形の形状が特長となっている。新たにラインアップに加わった3製品は既存の「ファンダライン」シリーズのデザイン性を踏襲しつつも、「より身近に、より使いやすく」をコンセプトに開発された。今度も同社では持続可能なまちづくりに貢献する商品構成の拡充に注力する考えだ。