週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

三菱樹脂 環境配慮型の冷却搭を販売開始 素材にペットボトルをリサイクル

2003.12.08 14:06

 三菱樹脂(東京都千代田区)は、高分子材料設計技術や特殊溶着技術を活かして、冷却塔に使用する充填材(パッキン)の素材にペットボトルのリサイクル材を採用した環境配慮型の角形開放式冷却塔「ヒシクーリングタワーERh/EShシリーズ」を開発、12月8日から販売を開始する。
 冷却塔で消耗品として使用されている充填材は、長期の使用によってスケールやスライムが付着することから、使用後のリサイクルが困難で、その多くは埋め立て処分されていたという。このような状況から同社では、環境配慮型の冷却塔を開発すべく、充填材に従来の塩ビ樹脂ではなくサーマルリサイクルが可能なPETのリサイクル材を使用する技術開発に取り組んでいた。
 また、開発においては、従来と同等以上の耐候性を確保するため、PETに酸化チタン及びスチレン系エラストマーを配合することで耐候性を改良(特許申請中)し、さらに接着が困難なPETシートを、独自の超音波溶着技術を応用することで接着させ、環境に配慮したリサイクルPET製の充填材を開発。さらには、外部部材や配管類など、従来塩ビ樹脂を使用していた部材はFRP製、もしくはスチール製に変更することで環境配慮を行っている。
 なお、三菱樹脂ではこの商品の販売目標を3年後3億円としている。

PAGE TOPへ