不動産トピックス

クローズアップ ABW支援編

2023.07.17 10:29

 ABWとは、Activity Based Workingの略。仕事内容や気分に合わせ、働く場所や時間を自由に選ぶ働き方のことを指す。物件構築にうまく取り入れれば、魅力増大、差別化にもつなげることができるだろう。

今年5月「Reqree OBP」誕生 用途が拡張できる「ストレッチ」なシェアオフィス
 今年5月、大阪市中央区城見2丁目に立地する「ツイン21 MIDタワー」38階にシェアオフィス「Reqree OBP(リクリー大阪ビジネスパーク)」が誕生した。施設の運営管理はReqree(大阪市北区)が務める。
 Reqreeは、ハイエンドオフィスビル・シェアオフィスの企画プロデュース事業を展開している。グレードの高いシェアオフィスを構築し、居心地と快適性を確保。オフィスビルの付加価値となりながら、「ストレッチ機能」も果たす。例えば、クライアントとの商談・打ち合わせや就業者の気分転換も兼ねたワークスペースに。また日にち・曜日によって増えた就業者のオフィス、プロジェクトチームでの一時的な利用など、柔軟な使い方ができる。大阪だけでなく東京でも運営拠点が増え、直近では「新宿」駅南口から徒歩15分に位置する「フロンティアグラン西新宿」に開設。1階シェアラウンジのグレードの高さから、入居者の満足度向上にも繋がっている。
 新たに誕生した「Reqree OBP」は、Osaka Metro長堀鶴見緑地線「大阪ビジネスパーク」駅から徒歩1分。「ツイン21 MIDタワー」38階に誕生し、コンセプトはWORKSTYLE TRANSFORMATION(ワークスタイルトランスフォーメーション)。ハイブリットワークの「在宅×出社」を意識しながら、最適なオフィスの在り方をデザインした。全員出社、全員固定席から時々出社、フリーアドレスなどへ対応可能。またスタイリッシュで、洗練されたラウンジ空間も特徴。受付にはコミュニティマネージャーが常駐しており、商談や打ち合わせの他、採用活動にも自信を持ってゲスト招待できる。
 契約内容では、ラウンジ利用・住所利用が可能な「バーチャル&ラウンジプラン」と、専有の完全個室を利用できる「プライベートオフィスプラン」を用意した。プライベートオフィスプランでは、個室の所定人数×3倍までの利用者登録が可能な「マルチプルプラン」を用意。ハイブリッドワークを採用する企業、人数の増減が多い企業にはフレキシブルに活用できる。ラウンジにはフォンブース4室、会議室も設置。一般利用も可能だ。
 代表取締役の高室直樹氏は「セキュリティ対策万全のWi-Fi設備や快適なオフィス家具を揃えました。機能性・デザイン性に優れた働く環境を提供でき、またコミュニティマネージャーによるホスピタリティの高い接遇は企業の信頼にも繋がるでしょう。人の可能性を最大化する、次世代のワークプレイスとなりました。今後も都心のオフィスビルを中心に拠点開設と、サービスの拡充に努めていきます」と語った。

森トラストが開発したワークスペース管理ツール 「WORK AGILE」に新機能
 森トラスト(東京都港区)は、同社が開発・提供するワークスペース管理ツール「WORK AGILE(ワークアジャイル)」の機能を拡充し、応接室セキュリティとの連携を5月10日より開始した。機能拡充により、来訪者の受付から応接室利用のスムーズな対応を実現するという。
 「WORK AGILE」は、オフィスのレイアウト図をアップロードし、席を配置すればすぐに利用できる。導入のハードルが低く、制度・レイアウトの変更に対応できる柔軟性を兼ね備えたワークスペース管理ツールだ。本社、支社、在宅、休暇、サードプレイスなど、社員の居場所を検索できる把握機能や、チーム予約・ランダム予約といったワーカーが快適な場所で働くための多様な予約機能など、社員が集まりやすい仕組みでリアルでのコミュニケーションを誘発。
 また、レポート機能をオフィスのPDCAに活用し、働き方を最適化することもできる。出社率推移や各拠点の稼働率、フロア利用状況などを分析し、オフィスに無駄なスペースをなくして必要な空間を導入することで、エンゲージメントを高めることができる。
 今回の機能拡充で、社員の就労状況の把握や有効利用されていないオフィス空間の可視化といった従来の機能に加え、応接室セキュリティとの連携を開始した。受付を無人で行うことができ、自動で応接室が解錠されるため、来訪者を待たせずに入室させることができる。また、応接スペースの利用状況を把握するためのレポート機能も追加され、スペースの最適な広さやレイアウトについて検討することも可能になる。
 利用方法も簡単だ。来訪者が来客情報を「WORK AGILE」に登録すると、相手先にスケジュールの通知と共にチェックイン用のQRコードが発行される。来訪者はオフィス訪問時に発行されたQRコードを受付の端末にかざすことで、予約された会議室に入室することができる。

「渋谷」駅徒歩4分にワークスペース併設サウナ
 東急不動産(東京都渋谷区)は「渋谷」駅徒歩4分の渋谷区桜丘で、サウナ施設「渋谷SAUNAS(シブヤサウナス)」を運営している。ワークスペースやミーティングスペースを設け、スタートアップを中心とした渋谷エリアの企業、ベンチャーキャピタルや大手企業との交流の場となることも目的。
 建物は敷地面積306・91㎡、延床面積671・87㎡、鉄骨造の地上3階で、再開発予定地の暫定施設で2022年12月に開業。
 白樺の植物の束を使ってマッサージやリラクゼーションを施術する「ウィスキング専用サウナ」や、サウンドを聴きながら入浴を楽しめる「サウンドサウナ」、ハーブやミントを利用した「リラクゼーションサウナ」など、趣向を凝らした8種類9室のサウナ室を用意した。また、水深1・6mの水風呂をはじめとする2種類4つの水風呂、外気浴スペースも確保。レストランとショップも完備する。
 ワーキングスペースは、開放感あるエントランスの先に用意。植栽豊かなスペースで、「サウナ後の心身ともにリフレッシュした状態で、快適に仕事ができる環境を目指した」という。個室の会議ルームも用意し、ミーティングや商談にも利用できる。




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