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サントリー東京新ビル着工 リサイクル材使用し環境に配慮 2005年完成

2003.01.20 13:42

 「サントリー東京新ビル(仮称)」が14日着工された。
 同ビルは、サントリー東京支社用として、港区台場に2005年1月の完成を目指して建設されるもので、地上12階・地下2階のオフィス棟と、地上3階・地下1階の多目的棟から成る。両棟併せた延床面積は約1万451坪。
 同社はバブル景気時に、台場地区へビルを建設しての移転計画があったが、その後立ち消えとなっていた経緯がある。台場地区に自社ビルを建設して大手企業が移転するのは、昨年5月の日商岩井(トレードピアお台場)以来であり、交通便の悪さなどからオフィスビル市況が冷え込んでいる台場地区にとっては久々の明るい話題となる。
 この度着工された同ビルには様々な特色がある。
 まず第一に洋酒メーカーの本社ビルらしく、ウィスキー樽をリサイクルした建材を約5000平米用い、暖かみのある空間を演出している点がある。具体的には各階エレベータホールや1・2階エントランスなどに用いられる予定だという。
 第二に、Low-eガラスや高効率照明、蓄熱槽等を採用し、従来型ビルに比べ約30%の省エネルギー化を目指している点がある。第三に、両棟を結ぶ連絡通路を設けるだけでなく、その通路をりんかい線駅に直結させ、利便性を高めている。加えて、この連絡通路と1階前庭(グリーンコート)をつなげる大階段を設け、人々の交流の場として提供している点がある。
 設計は木を使ったデザインに定評があり、昨年にはスピリット・オブ・ネイチャー・インターナショナル・ウッド・アーキテクチュアー・アワードを受賞した建築家の隈研吾氏。
 尚、同ビルの完成に伴い、現在港区の元赤坂にあるサントリー東京支社は、サントリーホールなど一部の機能を残して台場へと移転する予定であるという。




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