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日本GLP 国内最大規模のデータセンター拠点を開発へ
2023.08.21 11:40
日本GLP(東京都中央区)が、国内最大規模のデータセンター集積拠点(DCキャンパス)を開発する。
10日には東京多摩エリアで、3棟で構成されるDCキャンパス「TKW1」(合計延床面積約3万㎡、合計IT電力(機器の使用電力)31MW)の第1棟目となる「TKW1-1」を着工したと発表した。順次2棟目、3棟目の開発にも着手する予定。
着工した「TKW1-1」は東京都多摩市に立地。延床面積約8700㎡、敷地面積約5400㎡、鉄骨造のデータセンターで、IT電力容量は10MW。
竣工は2025年2月末を予定している。共用部には、テナントを含めた施設内作業者が利用できるリラックスした雰囲気のエントランスやラウンジを設置し、快適な就労環境を提供。LEED「BD+Cゴールド認証」などの認証取得も予定している。
開発地周辺には、多くのクラウド事業者、大手金融機関や通信事業者のデータセンターが集積。新規のデータセンター開発も近年増加しているエリアで、データセンター需要の著しい拡大が見込まれているという。また、災害リスクが低く、安定的な事業継続性を確保できる希少な事業適地としている。
日本GLP代表取締役社長の帖佐義之氏は「日本GLPにとってDC事業初となるDCキャンパス『TKW1』の1棟目『TKW1-1』を着工できたことを、大変喜ばしく思います。昨今、社会におけるデジタル分野の成長はめざましく、今後も需要が伸びていくものと考えております。その中で、DC事業は日本GLPが長年培ってきた物流施設の開発・運営事業における実績と強力な土地ソーシング力、グローバルビジネスネットワークを活かし、大きなシナジー効果が得られると確信しております。今後、日本の東西において複数拠点のDCプロジェクトを同時に推進し、国内最大級のDCプロバイダーとなることを目指します。豊富な経験を待つDC専門チーム、そしてグローバルでのDC開発知見、最新のノウハウとネットワークをもとに、DC事業を着実に拡大し、デジタライゼーション社会の重要なインフラの整備に貢献してまいります」と述べている。
同社では、IT電力合計900MWのDCキャンパス群の開発を計画しており、現在、東京エリアに4キャンパス、大阪エリアに1キャンパス、合計600MW分の電力と用地を確保している。これにより、現在および将来の需要を満たす、持続可能で安全、安心かつ信頼性の高いDCソリューションを提供できる体制を整えるとしている。