不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.08.28 10:49

チョイスホテルズジャパン 新ブランド「ERA」2カ所で始動
 チョイスホテルズジャパン(東京都中央区)では、全国に展開するコンフォートホテルの派生ブランドとして新たに「コンフォートホテルERA」を創設。9月に京都市と神戸市の2カ所のコンフォートホテルをリブランドさせる。
 同ブランドは、「自分らしくアクティブに。」をキーワードに、限りある旅時間を宿泊者がより自分らしく、120%楽しむための旅の拠点として利用できることをコンセプトとしている。
 京都府京都市にある「コンフォートホテル京都東寺」と、兵庫県神戸市にある「コンフォートホテル神戸三宮」を「コンフォートホテルERA」にリブランド。
 「コンフォートホテルERA京都東寺」は、近鉄「東寺」駅より徒歩約1分に位置する。地上8階建て、全182室。一方、「コンフォートホテルERA神戸三宮」は、ベイエリアの観光の拠点に最適な阪神電車「神戸三宮」駅より徒歩約4分に立地する。地上13階建て、全219室。
 両施設とも「Cheerful Morning」をコンセプトに、カラダの内側から元気になれる朝食ビュッフェを提供する。地域の食材を使ったメニューや管理栄養士監修メニューなど全30種類以上を用意する。「Comfort Library Cafe」は宿泊者が無料で利用できるオープンスペース。カフェでは旅を感じられるウォールアートをはじめとしたデザイン性の高い空間の中で、自由な時間を提供する。
 同社が展開する日本国内のコンフォートブランドとしては、「コンフォートイン」、「コンフォートホテル」、「コンフォートホテルERA」、「コンフォートスイーツ」の4つのブランド展開となる。 
 同社では、ホテルフランチャイズの加盟店の募集・指導・管理・運営。世界45カ国以上に7400軒以上のホテルを展開するアメリカのホテルチェーン「チョイスホテルズインターナショナル」の、日本におけるマスターパートナーとして、日本全国に「コンフォートホテル」などを展開している。

ルートイン 埼玉・徳島に相次ぎ2棟開業 全国で337店に
 総合ホテルチェーン「ルートインホテルズ」を運営するルートインジャパン(東京都品川区)では相次いで新施設を出店させた。
 埼玉県秩父市にグループ店舗数336店舗目のホテルとして「ホテルルートインGrand秩父」を8月10日に開業させた。
 同ホテルは秩父本線「秩父」駅から徒歩約6分に位置する。135台の無料駐車場を備えており、羊山公園、秩父神社など各観光地にアクセスがしやすい立地にある。館内は天然温泉露天風呂付き大浴場や、夕食レストラン「食・呑み処華蔵」、多目的ルームの設置など「ホテルに泊まる楽しさ」を提供する秩父市ルートイン2号店目となる。
 徳島県ではグループ店舗数337店舗目のホテルとして「ホテルルートイン徳島空港―松茂スマートインター―」を開業。
 同ホテルは徳島自動車道、松茂スマートインターから車で3分に位置する。無料平面駐車場は163台収容可能、無料バイキング朝食は朝6時30分から営業するため、早朝の出発でも利用することが可能だ。24時間スタッフが常駐し、夜遅くでもチェックインでき、急な宿泊にも利用可能。
 両ホテルとも客室備品や家具、寝具などにこだわった「コンフォートルーム」を用意。また、ルームシアターが無料で視聴できる。シングル、ダブル、ツイン、トリプル、フォース、デラックスルーム、バリアフリールームなど多様な客室を備え、ビジネスから観光、帰省など、幅広いシーンでの需要を期待している。 
 同社では、様々なニーズに応えるため、ライフシーンに寄り添う4つのホテルブランド「ホテルルートイン」、「ルートイングランティア」、「グランヴィリオホテル」、「アークホテル」とゴルフ場を全国に展開している。

BELLUSTAR TOKYO バスアメニティボトルの循環リサイクル
 BELLUSTAR TOKYO,A Pan Pacific Hotel(東京都新宿区)は、バスアメニティボトルの水平リサイクルを可能にするホテル業界初の循環型リサイクルシステム「BEAUTYCLE」を導入。39階から44階に位置する客室のバスアメニティボトルのボトルtoボトルでの再利用を実施する。
 このアメニティは、ホテルのスパ「SPA sunya」を運営するパートナーであるウェルネス・アリーナと共同開発したオリジナル製品。クロモジをベースにビャクダン、マツなどをブレンドしたオリジナルの香りで構成されている。原材料は最上級の品質を持ちながらも、これまで廃棄されていたものを植物のエッセンスとして原料化。香りのベースとなっているクロモジは、北アルプス立山連峰で自生していたもので材木伐採の下草払いとして廃棄されていた枝を精油に活用したものだという。鎮静作用や抗菌作用で知られる「リナロール」が多く含まれているオーガニック茶葉の芳香蒸留水は、良質な茶葉を採取するために一番茶を摘んだ後に、二番茶の生育のために刈り取られる茶葉を蒸留器にかけ抽出されたもの。
 今回は、アメニティボトルの再利用を循環型リサイクルシステムによって実施する。同社は化粧品、トイレタリー容器の水平リサイクルプログラム事業を行っており、この循環型リサイクルシステム「BEAUTYCLE」をバスアメニティボトルに導入することで、ホテル業界初のボトルtoボトルでの再利用を実現させた。
 バイオPETという環境にやさしいプラスチックを高配合したアメニティボトルを使用後に回収し、工場へ輸送、洗浄、粉砕、樹脂化の後に容器として再生というプロセスを経て、新たなアメニティボトルとしてホテルに戻るという仕組み。

リソル ゴルフ場ヴィラ販売好調
 リソルグループ(東京都新宿区)が運営する「スパ&ゴルフリゾート久慈」で販売している「ゴルフバケーションクラブR久慈」が好調だ。
 「スパ&ゴルフリゾート久慈」は、ゴルフコースが一望できるヴィラがフェアウェイに沿って建ち並び、ゴルフ場に暮らしているかのような非日常空間が味わえるのが特徴。
 同施設は、1棟を22口に分割した施設利用権方式による会員制リゾートクラブで、募集金額は363万円(税込)。宿泊利用権として年間15泊(占有利用日3泊+フリー利用日12泊)の利用が可能だ。

るうふ 築130年の古民家を宿に
 山梨県を中心に一棟貸しの「古民家宿 るうふ」を運営する、るうふ(山梨県笛吹市)はこのほど、千葉県八千代市の築130余年の古民家を再生し、同ブランド12棟目となる「古民家宿 るうふ 遊之家(ゆうのいえ)」をオープンさせた。
 同施設は京成本線「勝田台」駅より徒歩約10分に位置。周辺が成田詣での参拝客で賑わった宿場町だったことで、江戸中期をイメージし、築130余年の日本建築をリノベーションした。敷地は玉砂利の広い庭園からなる約200㎡。
 重厚で伝統的な建築様式はそのままに、艶やかで華やかな空間演出を施した。大人・子ども問わず非日常を楽しむイベントや撮影会、インバウンドのゲストのもてなし、貸しスタジオなど様々な用途で利用できる。
 建物にはサウナと水風呂を完備。到着後に、1日の終わりに、ロウリュでじっくり汗を引き出しととのう時間を提供する。
 同社は、山梨県を中心に築100年前後の古民家を再生し、一棟貸しの宿を12棟運営している。各宿、その土地ならではの3つの 「体験」メニューを用意しており、「火の体験(焚き火を囲む時間)」、「時の体験(古民家に刻まれてきた歴史や文化の紹介)」、「土地の体験(書道や箸づくり、水菓子づくりなど地域に伝わる伝統的なものづくり)」と、古民家ならではの体験型宿泊施設となっている。

アパホテル 新たに2棟建設をスタート
 アパグループ(東京都港区)では、新たに2棟の建設をスタートさせた。
 「アパホテル〈鹿児島中央駅西口〉」(鹿児島県鹿児島市)は、鹿児島県内では4棟目のホテルで、JR線「鹿児島中央」駅西口より徒歩4分に位置。構造・規模は鉄骨造・地上10階建て、全157室、1階にはレストランを併設する。2階にはコインランドリールームを設置し、インバウンドやスポーツイベント等の長期宿泊需要にも対応していく。設計は日企設計、施工は熊谷組、デザイン監修は辻本デザイン事務所が担当し、2024年11月の開業を予定している。
 鹿児島県内では現在、「アパホテル〈鹿児島中央駅前〉」(全182室、2013年9月4日開業)の他、「アパホテル〈鹿児島国分〉」(霧島市・全155室・2013年12月16日開業)、「アパホテル〈鹿児島天文館〉」(鹿児島市・全206室・2016年5月14日開業)が稼働中で、同ホテルを含めると4棟・700室となる。近隣の既存アパホテルと相互に連携を取りながら運営を行っていく。 
 一方、「アパホテル〈水道橋駅前〉」(東京都千代田区)は、東京・千代田区で14棟目のホテル。2025年4月の開業予定。
 同ホテルは、JR中央・総武線「水道橋」駅より徒歩1分に位置する。ホテル北側には東京ドームや後楽園ホール、遊園地、商業施設などを有する「東京ドームシティ」があり、徒歩3分でアクセス可能。ホテル南側には日本大学をはじめ多くの教育施設がある他、オフィスビルや商店などが軒を連ねる商業地が広がっており、ビジネス・レジャーとしての需要を期待している。
 設計はIAO竹田設計、施工はピーエス三菱、デザイン監修は辻本デザイン事務所が担当している。

エアビーと三菱地所が協業へ
 Airbnb(米国カリフォルニア州)日本法人と、三菱地所(東京都千代田区)が協業する。ポストコロナの多様な暮らし・旅・ワークスタイルの支援を目的に、2022年12月に包括連携協定を締結し協議してきたが、このほど本格的な取り組みを開始した。
 同協定では、まちにおける交流を促進し、国内外の多様な人材を惹きつける仕組みを共同で創出することを目指す。第1弾として、三菱地所グループは、賃貸借と日割り利用のハイブリッド運用をする「(仮称)豊島区池袋4丁目計画」を始動させる。




週刊不動産経営編集部  YouTube