週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

鹿島建設が東京と宮城で物流開発 国内物流施設開発事業に参入

2023.09.25 11:09

 鹿島建設(東京都港区)は、「(仮称)鹿島南六郷物流センター」および「(仮称)鹿島富谷物流センター」を着工した。竣工は共に2024年10月を予定している。両施設は同社が開発・設計・施工を一貫して担う国内初の物流施設開発事業で、施設名称は「KALOC(カロック)」となる予定。
 「(仮称)鹿島南六郷物流センター」の計画地は、大田区の京浜急行本線「六郷土手」駅から徒歩8分に位置する。国道15号に近接し、都心部および神奈川方面へアクセスを有する他、羽田空港や東京港にもアクセスでき、航空港湾貨物にも対応可能。
 同施設は、敷地面積1万689㎡、延床面積2万2719㎡、(柱)RC(梁)S造地上4階建てボックス型物流倉庫で最大2テナントの入居を想定している。  外装は、江戸時代後期に流行した「紅消鼠色(べにけしねずみいろ)」をアクセントとし、暖色をベースとする色。
 建物北側にメインのトラックバース、建物西側には中・小型トラック用の補助バースを設ける。
 庫内には標準仕様として荷物用エレベーターと垂直搬送機を各2基配置し、増設用のスペースも確保。
 BCP対策として、連続72時間給電可能な非常用発電設備を設置。
 環境配慮としては、Low-E複層ガラスの採用等によりZEB認証およびCASBEE認証Aランクの取得を予定。また、建物躯体の一部に、同社が開発に参画したECMコンクリートを使用する。
 「(仮称)鹿島富谷物流センター」の計画地は、東北自動車道仙台泉ICから約3kmの場所に位置する。
 同施設は、敷地面積2万1770・79㎡、延床面積約4万6726・03㎡、(柱)RC(梁)S造地上4階建てマルチテナント型物流倉庫で最大4テナントの入居を想定。
 倉庫部分の基準柱スパンは間口11・3m×奥行10m、天井高は5・5mとし、標準仕様として荷物用エレベーターと垂直搬送機を各4基配置。また、48台分のトラックバースを計画。施設内には共用のカフェテリアや屋上テラスを設ける。
 建物の構造には、東北地方のマルチテナント型物流施設初の免震構造を採用。またBCP対策として、連続72時間給電可能な非常用発電設備を設置。
 環境配慮への取組みとして、PPAサービスを活用した太陽光発電設備の設置等により、ZEB認証及びCASBEEAランクの取得を予定。




週刊不動産経営編集部  YouTube