週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

大林組 簡単・低価格施工を実現する3種類の屋上緑化システム開発 既存建築物への施工提案を強化

2001.08.27 16:06

 大林組(東京都港区)では、安く、手軽に、屋上緑化を実現する3種類の屋上緑化システムを開発、実用化した。フレキシビリティの高い給水システムを用いることで、低価格で、植物種に限定されることなく、信頼性の高い屋上緑化を実現する。
 「薄層緑化システム」は毛細管現象を利用した導水シートにより水の供給を行うシステム。導水シートを利用しているため、低価格で屋上緑化を実現。材料費のみ平米当たり5000円から、工事費込みで平米当たり7000円からとなっている。水を含んだ平米当たりの重さは60kg~80kgという軽量化を実現。また、植物種はマメ科植物を選定し、貧栄養条件で育成できるため、肥料などの追加費用は不要となる。
 「置き換えシステム」は、給水システムの上に土の代わりに揚水レンガあるいはチップ状のレンガと鉢物植物を送システムだ。季節や用途毎に植栽の変更が可能で、ガーデニング感覚で施工することができる。このシステムの価格は材料のみで平米当たり1万円からとなっている。
 「植栽ボードシステム」は、多孔質の揚水植栽ボードを利用したシステムで、底面給水によって、必要な水分だけが供給される仕組みとなっている。多孔質植栽ボードを利用することで、最低限の水の供給しか行わないため、平米当たり40kgという軽量化を実現している。また、植栽ボードを置くだけなので、誰でも簡単に施工することも可能だ。
 今後、同社では屋上緑化システムの提案、設計を行っていく。新築だけでなく、既存建物への中長期的な改修計画までを含めた企画立案や集客向上を目指す商業施設、建物価値の向上を目指すテナントビルへも積極的に提案していく。

PAGE TOPへ