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屋根防水大手の田島ルーフィング 防水建物診断サービスを開始
2001.06.11 14:46
北海道をのぞく日本全国が梅雨入りとなり、建物については雨漏りや湿気対策が重要になる季節だ。そうした中で大手機材メーカーの田島ルーフィングがビルやマンションなどを対象にした建物防水健康診断サービスをスタートさせた。詳しく見てみよう。
オフィスビル、マンション、学校、一般住宅などの屋上防水材料及び、屋上緑化材料のトップメーカーである田島ルーフィング(千代田区)は、6月9日より首都圏のビル、分譲マンション、団地を主な対象とした防水健康診断サービス「ドクタールーフ」をスタートさせた。このサービスは防水材料メーカーとしては初の試みとなる。
現在の防水改修工事では、漏水発生時点を改修工事計画の立案スタートにしているケースが数多くみられるが、漏水に気づいたときはすでに建物に大きなダメージを受けている場合が多い。そのため効果的な対応にはこうした対症療法ではなく、初期の段階で異常を発見する専門的なケアが必要不可欠との声が以前から出ていた。
同社はこのドクタールーフを新ビジネスとして開始する理由として、昨今、数多くの不動産所有者から強く要望が出ている、ライフサイクルコストの長期化を挙げる。これは資産価値維持という側面と環境配慮という側面から考えられるもので、定期的なメンテナンスや、ケアによって屋上防水の長寿命化を図り、防水改修サイクルの延長と漏水事故を防止。その結果、雨水による建物本体のコンクリート浸食を抑制し、建物の長寿命化と産業廃棄物抑制を可能とするもの。
同社は21世紀の企業ビジョンとして、建物の居住者と地球環境を真に考える防水材料メーカーを上げており、今回のドクタールーフはその一環として実施されるものだ。
一回の防水健康診断、カルテ作成につき、コストは500円から1,500円程度になる予定。