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ニューオフィス推進協議会 平成12年度オフィス実態調査実施 執務者の改善要望は空調がトップ
2001.06.04 15:35
(社)ニューオフィス推進協議会(NOPA・中央区)は、経済産業省の委託を受けて行っていた「オフィス実態調査」の結果を発表した。
この調査は平成12年度生活文化産業対策調査の一環として、オフィス環境の実態把握及び、環境改善推進の為に行われたもので、特に今年は「企業の情報化の現状と問題点」「オフィスにおける生産性」の2点について調査が行われた。
それによると、自社のオフィス環境に対するワーカーの評価は「満足」「やや満足」の合計数値が38.4%と、平成11年度の28.0%より大きく上昇した。
これは、経営者側が、「ワーカーが自らのオフィスについて同評価しているか」という質問に対して「満足していると思う」「やや満足していると思う」と回答した率(33.5%)とほぼ同じであり、現在のオフィスの質については労使ともにほぼ同程度の評価を下しているといえる。
しかし、その一方で、オフィス環境の改善要望点については、ワーカー側が「空調(27.3%)」「リフレッシュスペース(24.3%)」「収納(17.2%)」「社員食堂(16.4%)」を上位にあげたのに対し、経営者側は「情報ネットワーク(41.9%)」「情報化対応スペース(36.1%)」「収納(29.5%)」「空調(26.9%)」と回答しており、労使間でやや認識の差が見られた。
また「オフィス情報化の実態」についての調査では、大企業(株式上場会社)の68.1%が「1人1台以上のパソコン」を保有しているのに対し、中小企業(株式上場会社)では、41.9%に留まるなど、企業規模において取組みには大きな格差があることが明らかになった。
同様にネットワーク化についても大企業の78.0%が「全てネットワーク化済み」と回答したのに対し、中小企業の同回答は42.6%に過ぎず、やはり差の大きさを裏付ける結果となった。
同調査の対象は大企業、中小企業各1000社の経営者、及びそのうち回答のあった企業より抽出されたワーカー150社1500名。