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日本橋に賑わい拠点増加中 三井不動産の保有ビルをリビタが複合施設に改修
2017.10.30 11:47
三井不動産が進める日本橋の街づくりに新たなコンテンツが誕生した。築37年のビルを3つの機能を有す複合施設へ改修した。多様な人材を集めるユニーク施設で賑わい創出を目指す。
シェア型複合施設の企画・運営を手がけるリビタ(東京都目黒区)は23日、東京都中央区日本橋人形町に位置する1980年竣工の住宅・寄宿舎用途の地上5階建てビルに用途変更を伴うリノベーションを施し、新たにシェア型賃貸住宅・スモールオフィス・店舗の3つの機能を有した複合施設「BEAKER 日本橋人形町(ビーカー ニホンバシニンギョウチョウ)」として再生する5年限定のプロジェクトを推進。20日よりシェア型賃貸住宅区画の入居者募集を開始した。
「BEAKER 日本橋人形町」内のスモールオフィスには三井不動産(東京都中央区)のベンチャー共創事業「31VENTURES(サンイチ・ベンチャーズ)」によって選ばれたベンチャー企業7社が集い、ひとつのラウンジを住人とオフィス利用者がタイムシェアすることで新たな交流やアイディアの創出を目指す。1階路面には「イタリアの美味しい」が詰まった飲食店がオープンし、住人の「第二のダイニング」として機能する。同社によると「施設のロゴは物件名にもなっている『BEAKER(=ビーカー)』と建物をモチーフにしており、異なった分子が混ざり合うことで化学反応が起こり、新たな物質が生まれるように、本物件内でも異なる要素が交わることで新たな出会いや価値が生まれる場所となるように、という意味合いを込めています」としている。
物件の保有者は三井不動産であり、同社は日本橋エリア全域を「グレーター日本橋」と位置付け、既存不動産を活用したユニークな施設を企画することで賑わい創出につなげている。これまでリアルゲイト(東京都港区)のスモールオフィス「&WORK NIHONBASHI」やYADOKARI(東京都中央区)の「BETTARA STAND 日本橋」、Backpackers′Japan(東京都台東区)のゲストハウス「CITAN」が開業している。