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電力小売会社ダイヤモンド・パワー 日産自動車本社・NKK本社ビルらに電力販売開始 従来より安い価格武器に供給先も増加中
2000.11.06 13:53
電力小売の自由化を受けて設立された三菱商事の子会社ダイヤモンド・パワー(品川区)が着実に電力販売先を増やしている。8月の三菱地所所有のオフィスビル群・通産省庁舎に続き、今月より大手百貨店などにも小売を開始した。同社の急成長ぶりは業界関係者からもの注目を集めており、今後の動向から目が離せない。
今月より新たに電力を購入するのは日産自動車本社本館・新館(中央区)、日本鋼管(NKK)本社(千代田区)、百貨店高島屋の東京店(中央区)・柏店(千葉県柏市)、スーパーダイエー新松戸店(千葉県松戸市)、戸塚店(横浜市)の計7棟のビル。
従来ダイヤモンド・パワーは販売する電力については鹿島北共同発電より供給を受けていたが、今月より新たにNKKの京浜製作所から供給を受け、総発電規模が5万5000キロワットとなったことから小売先の拡大となったもの。「今後も電源の拡大は随時行ってゆく予定」(同社)としており更に小売先は広がる可能性は充分に考えられる。
同社は今月3月の電力小売自由化を受け設立された電力小売専用会社で、8月初めに行われた通産省庁舎の電力供給入札で東京電力・東北電力の既存電力会社2社を破り落札したことが大きな話題を呼んだ。
その落札価格はこれまで電力を供給していた東京電力よりも4%安く、小売自由化によって電力料金にも競争原理が導入され価格の見直しが進む形となった。
今回、購入先を切り替えた企業側も
「コスト削減を目的として切り替えました」(日産自動車)
「価格面でのメリットが大きな要因です」(NKK)とコメントしており、今後も年間億単位の電気料金を支払っている大型ビルを中心に既存電力会社から切り替える動きも加速しそうだ。