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三菱地所 ビル内移動通信システム導入 移動通信手段へのビル内対応を強化

2000.05.08 10:51

 三菱地所(東京都千代田区)は、エヌ・ティ・ティ移動通信網(NTTドコモ 東京都千代田区)との協力により同社が所有するビルに先月より順次、ビル内移動通信システム「IMCS(Inbuilding Mobile Communication System)」を導入
 「IMCS」は、ビル内に設置した主装置から光ケーブルを敷設し、各府オアの廊下などの共用部や駐車場にアンテナを設置することにより、ビル何快適なモバイル環境を提供するというもの。導入により、従来通話が困難であった地下階など殆どの場所において、携帯電話やPHS等の移動電話の利用が可能になる。このシステムは、利用が急速に拡大している「iモード」にも対応、通話以外のメール送受信などのデータ通信にも効果を持ち、通信携帯端末に対するビル内環境を整備する。
 「携帯電話やPHSなど移動電話の普及台数は、今年の2月末時点で5551台と、固定電話に匹敵する勢いで増加しております。これに伴い移動電話の使用可能エリアは年々拡大しておりますが、ビルの中心部、高層階や地下においては電波が弱く使用できないエリアがあります。そこでエヌ・ティ・ティ移動通信網社との協力により、当社が所有するビルにIMCSを導入することによりNTTドコモの携帯電話、PHSの通話状況の改善を図ることとなりました」(三菱地所)
 システムの導入は、同社所有の丸の内地区、港地区、横浜地区等首都圏のほとんどのビルに順次行われ、今年度中に三菱ビル、新丸ビル、大手町ビル、横浜ランドマークタワーなど33棟の対応を完了させ、その後は全国のビルに対応を広げて行く。
 また、2001年度導入予定の次世代携帯電話システム「IMT-2000」にも対応予定で、移動通信手段へのビル内対応を進めオフィスビルの付加価値向上を目指す。




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