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三和シヤッター工業 中高層ビル用制震装置開発 建物の変形を約2分の1に
2000.05.08 10:57
三和シヤッター工業(本社・東京都新宿区)は、6月1日より中高層ビル用粘弾性制震装置「MUダンパー」の製造・販売を開始する。
この装置は、鋼板と粘弾性体の積層構造で、上階の梁と下階の梁の層間に組み込まれ、振動エネルギーを粘弾性体の変形により吸収し、建物の地盤や風揺れによる変形を約2分の1にすることが可能だという。
壁タイプと間柱タイプの2つがあり、壁タイプはスリムな壁型で薄い壁内にも納まるようになっている。また、スパン内に複数台連結設置することにより、更に大きな容量が可能となる。
間柱タイプは、柱と同程度の空間で設置でき、平面計画上フレキシビリティーに富んだ設計が可能となっている。
壁タイプは定格せん断0.7~1.7MN、間柱タイプは同0.4~1.0MNの性能を持つ。
「阪神淡路大震災以降、免震・制震技術が脚光を浴びており、昨年の台湾大震災によってますます要望が高まっています」(同社)