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安田生命保険 自社所有のオフィスビル12棟を証券化 JPモルガン証券と投資信託を設定
2000.04.03 15:09
安田生命保険(東京都新宿区)は、JPモルガン証券と組み、運用対象を不動産証券化商品に限定した投資信託を設定した。
証券化したのは、東京、横浜など首都圏を中心に全国8都市にまたがる12のオフィスビル。12のビルに入居するテナント数は140近くにわたっており、地域・テナントなどリスクの分散が十分に図られているという。証券化により不動産ポートフォリオの見直しを行い、資産効率を高める狙いもある。
12棟の土地・建物時価は、約200億円で、利回りは高いが不動産変動リスクを負う優先出資証券とリスクの低い社債部分に分かれる。発行額はそれぞれ、約100億円だが、社債部分を全額、私募の投資信託の形で投資家に売却するため、今後の日本版401k(確定拠出年金)などに対応。年金資金の受け皿となる新型投信商品開発のノウハウを獲得することも狙いとしている。
今後、個人投資家を対象に販売単位を10万円程度の小口化商品を用意することなども検討している。