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出張・ノマドなど多様な滞在方式に対応「unito」

2024.04.15 10:40

海外中期滞在者向け23都市の物件の掲載を開始
 最短即日入居・スマホ契約可能で家具家電付きの賃貸・ホテル予約サービス「unito(ユニット)」を運営するUnito(東京都千代田区)は、米国最大手旅行会社と提携し海外物件の掲載を開始した。
 今まで旅行用の海外短期滞在者向けの予約サービスはあったものの、海外出張やデジタルノマドワーカー邦人の海外滞在形式に合った2週間~1カ月程度の中期滞在向けのサービスはなかった。中期滞在者向け予約プラットフォームとして知られる「unito」は今回の海外拡充でそうした海外中期滞在の需要を拾いつつ、グローバルなブランディングで今年3月には「FT ranking:High-Growth Companies Asia-Pacific 2024(アジア太平洋地域における急成長企業ランキング2024)」に初選出されたと発表している。
 選定された23都市はバカンス向けではなく海外出張する日本人の多いエリアを主としている。海外23都市246棟の掲載に併せ国内エリアにも注力した。日本の主要都市部だけでなく地方都市においても大幅に拡充し、掲載物件が2169施設増加した。
 同社はホテルレジデンスも運営している。家を使わない時間はホテルとして貸し出し、その分の家賃を減額する料金システムで「住む」・「泊まる」の2つの用途に適し二拠点生活や出張・長期旅行など様々な利用目的に対応する。都心部を中心に50棟500室運営しており、その内半分はリノベーション物件となっている。同社のオフィスのあるビルも企業の宿泊研修施設だった所をリノベーションしたもので1階はカフェ・レストランと展示などができるレンタルスペース、2~3階が同社を含むオフィスフロア、4~5階がホテルレジデンスでプライベートサウナを完備する。代表取締役の近藤佑太朗氏は「泊まれて住めて働ける。住む人と地域の人と国内外の旅行者が利用できる場です」と語った。
 また4月1日より、デジタルノマドビザ制度が始まった。外国人リモートワーカーは観光ビザの倍の最長6カ月、日本に滞在が可能となる。現在邦人向けサービスに力を入れている同社は、今後こうした訪日外国人層に向けたサービスも計画しているという。




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