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火災から積層ゴムを守る 耐火被覆システムを開発

1999.08.01 15:11

 大林組(東京都港区・向笠慎二社長)は、横浜ゴム(東京都港区・冨永靖雄社長)、鐘淵化学工業(大阪市北区・武田正利社長)と共同で、発泡ゴムを利用した免震積層ゴム用耐火被覆システム「ファイヤーキャッチTM」を開発した。
 同商品はゴム板状で地震時には積層ゴムの変形に追従し、火災時にはゴムが4倍に発泡し断熱材となり火災から積層ゴムを守る。トータルの厚さは32mm、3層の耐火被覆材で構成されている。外側から、第1層は厚さ12mmの発泡ゴム、第2層は厚さ10mmのセラミックスとガラスファイバーの断熱布、第3層は厚さ10mmのガラスファイバーの断熱布となっている。外観は通常のゴムと同じで、コンクリート台座の上部にボルト止めするだけなため、施工も容易にでき、形状もコンパクトでスペースをとらない。
 主な特徴は、①火災時には200℃からゴムが4倍に発泡して炭化層を形成し、炭化層の断熱効果により、火災から積層ゴムを守る。②コンパクトでスペースをとらない。③施工も容易にでき、施工費を含めたコストも従来の製品と比較して安価である。
 積層ゴムに取付ける耐火被覆システムは、地震時に積層ゴムの変形を阻害することなく、地震後にも所定の耐火性能が求められる。これまで開発されているシステムは、sラミックファイバークロスなど変形の少ない不燃材をちょうちん型やじゃばら型に積層ゴムの周りにたるませるもの、耐火被覆の外周に隙間を設けたセラミックスファイバーのリングを積み重ねるものなどがあったが、柱形状より耐火被覆が大きくなったり、施工に手間がかかるなどの問題があった。これらの問題を解決したのが同商品だ。今後、同社では免震構造建物に積極的に提案していく。




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