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スチライト工業 発泡ウレタンで耐火認定を取得

1999.01.21 14:43

 建築用モルタル・耐火被覆材などの建材メーカー、スチライト工業(大阪市・金子蓉子社長)の耐火被覆材「タイカ・アロック」が可燃物(発泡ウレタン)との複合構造としては、日本初の複合耐火構造認定を98年12月24日、建設省から取得した。
 発泡ウレタンは断熱効果が高く、低温倉庫などの屋根や壁面に広く用いられているが、火気に弱いのが難点で、建築基準法においては「内装制限」として屋内側表面を「不燃材」や「準不燃材」で仕上げることが義務付けられている。これまではこうした防火・耐火処理としては無機質材による「防火コート」やセメント主材による「不燃材」の吹き付けが一般的であったがこれらの素材は下地がコンクリートや鉄鋼など法定防火材であることが条件として認定を受けたものであり、発泡ウレタンなど可燃物が下地である場合は、法的に防火、耐火構造であるとは認められていないという点は意外と知られていない。
 つまりこれまでは便宜上おりていた建築雑誌も「タイカ・アロック」の様な複合耐火構造認定を取得した耐火被覆材を使用しなければおりなくなる筈と、今後のニーズの拡大に期待を寄せている。今後は倉庫、駐車場ビルなどを中心に営業展開を図っていくという。初年度の売上目標は15億円。




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