週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

相鉄グループ 「横浜」駅西口の大改造を構想 相鉄ムービルの建替えを皮切りに駅前再開発を視野

2024.09.16 12:08

 相鉄ホールディングス(横浜市西区)と相鉄アーバンクリエイツ(横浜市西区)は今月11日、「横浜駅西口大改造構想」を発表。当該エリアの大規模再開発に着手するとした。
 相鉄グループは1952年に「横浜」駅西口エリアの土地を取得して以降、1956年の高島屋ストア、88年の「相鉄ムービル」、98年の「横浜ベイシェラトンホテル」と次々と大型施設を開発し、同エリアの発展に寄与。直近では2023年に駅前商業施設の「ジョイナス」が50周年を迎え、今年3月には高層複合ビル「THE YOKOHAMA FRONT」が完成し、新たなにぎわいを創出した。
 2019年には相鉄・JRの直通運転、昨年には相鉄・東急の直通運転が開始。「横浜」駅は6社11路線、乗降人員一日約200万人を誇り、周辺は繁華性の高い大都市として成長を続けている。今回の大改造構想では、横浜市が主導する街づくりビジョン「エキサイトよこはま22」を踏まえて、2020年代後半から2040年代にかけて「横浜」駅西口の街づくりを官民一体で進めていくとした。
 具体的には、2020年代後半に「相鉄ムービル」の建替えに着手、そこから保有資産を中心に段階的な更新を目指していく方針とした。コンセプトには「Well-Crossing」を提案。ハード面では歩行者が往来しやすい駅前広場などの公共空間の整備、ソフト面では地域住民や観光客、ビジネスパーソンなどをつなぐコンテンツ・サービスの導入などを展望する。
 「横浜」駅周辺は西口地区の繁華性が高い反面、商業機能に偏っていることも課題。今後は地権者との話し合いを進めていき、オフィスや住宅、文化機能など、同エリアに足りない機能の充足を検討していくという。
 相鉄アーバンクリエイツ 代表取締役社長の左藤誠氏は「横浜駅西口において、弊社では環状1号、新横浜通り、南幸と北幸などを中心に物件を保有しています。このエリアの賑わいをさらに周辺地域に広げ、奥行きのある街をつくっていきたい。従来の魅力を生かしながら、ゆとりと潤いを感じられる環境で働く・暮らす・遊ぶ・学ぶが交わり、日常からウェルビーイングを体感できる街への進化を目指します」と意気込んだ。




週刊不動産経営編集部  YouTube