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機械室不要の新型エレベーター発売 設置スペースは従来の7割

1998.12.01 15:35

斜線制限問題も解消され建物デザインも自由に
 フジテック(大阪府茨木市・大谷謙治社長)は、この度、従来のロープ式や油圧式のエレベーターにとって不可欠であった機械室を無くした新型エレベーター「エシード」を商品化、販売を開始した。
 「エシード」ではエレベーター巻上機を昇降路のピットに、制御盤を乗り場に配置することによって、エレベーター設置延べ面積をロープ式に比べ約35%、油圧式に比べ30%削減することが可能でスペースを有効に使用することができる。
 また機械室の建築、設備工事費用も不要になる為に建築コスト全体の削減や建築工期の短縮も図れるのに加え、エレベーターの設置位置に制限がないので建物のデザインについて自由度が増すという利点もある。特に北側斜線制限や日影規制の問題も解消されることから、敷地の南側を有効的に活用したり、建物全体を1階分高く設計することも可能だ。
 さらに同機の巻上機には永久磁石(PM)式同期電動機を組み込んだ小型ギヤレス機を採用。これにより振動、騒音が低減されることに加えて省エネルギー化も実現。同社の調査によれば、5カ所停止の場合、油圧式エレベータに比べ年間電力料金が約75%節約になるという。
 またエレベーター内データ伝送も従来の10倍という高速大容量化に成功。エレベーター運行の信頼性、効率性も向上した。
 今回発売となるのは一般住宅用の「エシード・R」と5階建て以下共同住宅用で4人乗りの「エシード・4」の2種類。出入口を二方向に設けることが出来る設定で、車イスでの利用も簡単な他、ハンドレールや点字表示といった障害者や高齢者の為の対応も可能になっている。




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