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住宅換気浴室乾燥 シンワハイテク一台二役ドライファン開発 運転コストは1日あたり4~8円

1998.10.21 10:44

 ここ数年で、日本でもおなじみになった”シックビル症候群”は、ビル空調設備が原因のひとつになっている。湿気が多く比較的高温となるエアコン内は、カビ・バクテリアなどの繁殖には、絶好の条件になっている。エアコンの送風口から排出された空気を吸引することによって人体に悪影響を及ぼしている。こうした状況か、シンワハイテクが信書品を発表した。
 浴室乾燥機メーカーのシンワハイテク(埼玉県川口市・神崎誠社長)は、住宅空間の高気密化に伴う室内の空気汚染への懸念から、住宅の換気の需要が高まるとし、マンションの住宅全体の24時間換気と浴室乾燥を1台で行えるドライファン「BS-763H」シリーズ2機種を開発した。同製品は、10月20日から23日に開催されるジャパン・ホームショー(東京・有明)において、同じく新製品の浴室換気・乾燥・暖房専用機で業界一の薄型を実現した「BS-751」とともに営業を開始し、11月2日から全国のマンションメーカー、建設会社、設備メーカーに向けて出荷する。
 「BS-763H」シリーズは外壁に自然吸気口から新鮮な空気を取り入れ、室内の汚れた空気を、居間や廊下などを経て浴室、洗面所、トイレの吸込みグリルに集め、浴室の換気ユニットから屋外へ排出し、換気を行う仕組み。
 風量(回転数)を細かく制御できるDC(直流)モーターをマイコンを採用することにより、排気ダクトの長さに左右されずに一定の換気風量を得ることが可能になった。
 換気ユニットの浴室用とトイレ用の2つのファンが同時に開店し、屋外に空気を排出する。
 浴室乾燥機用のダクトをそもなな利用して取り付けられるため、新たなダクトを設置する必要はなく、間取りに合わせた柔軟な配管が可能で施工も容易になるという。
 また、同システムの運転コストは1日あたり、4~8円になるという。
 価格は、既存浴室乾燥機と同等の13万5000円(工事費は別)から発売され、年間6万台の販売を見込んでいる。




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