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米国最新動向 不動産取引革命!?マイクロソフトが不動産情報サービスに参入 インターネット使った電子商取引サービス
1998.08.21 14:06
米マイクロソフトがインターネットを活用して米国内における不動産情報サービスに参入するという。まずは住宅を対象に、物件の検索サービスを提供し、合わせて住宅ローンの手続きなど購入に関しての様々な情報を絡めていくとのことだ。
同社では電子商取引分野での事業拡大に力を入れており、その一環で不動産に目をつけたもの。
日本の間隔からいくと、不動産の売買や賃貸の仲介取引はあくまで不動産会社が媒介するのがほぼ当然のように考えられているが、米国では日本でいうレインズのようなシステムを利用して、ビル賃貸でもオーナーとテナントとの直接取引が実に4分の1近くにまでのぼっているという。
またインターネット活用という点でも、米国ではすでに書籍や中古車売買をはじめとして電子商取引がかなり活発化しており、不動産という巨大マーケットに巨人マイクロソフトが、ついに本腰を入れはじめたといったところだ。
これは遠からず、日本の不動産市場に全く無縁の話ではないだろう。いきなりインターネットとはいかないまでも、何らかの情報を利用しての直接取引については今後増えていくのではないだろうか。先頃、大手ビル仲介会社のビルディング企画が、書店売りのオフィスびっけん情報誌を創刊したが、これなどもこうした流れと無縁ではないはずだ。
情報ネットワークの発達はテナントのビルの使い方にも様々な影響を与えたが、次は取引形態にも大きな変化が訪れるかも知れない。