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月刊ビルディング ビルディング企画が発行 初の書店売りオフィス情報誌創刊

1998.08.01 14:26

 本格的なオフィス物件情報誌では初となる書店売りの新雑誌が創刊された。大手仲介業者ビルディング企画の関連会社、月刊ビルディングが発行するもので、市場の新たな加納氏を探るものとして注目される。
定価380円 他社物件も掲載
 新雑誌の名前は「月刊ビルディング」。毎月5日発行で定価は380円。創刊号の98年9月号は、A4判変型一部カラー全200ページ強の大ボリュームだ。
 従来、大手ビル仲介会社が発行する物件情報誌では、DMを中心にした郵送による無料進呈の形が中心で同社でも、DMメインの情報誌「マンスリービルディング」を発行している。
 今回、新たに創刊した「月刊ビルディング」の最大の特徴は、一般書店で広く販売する点だ。当面、大手書店取次のトーハンを通して、首都圏および中部、近畿、九州圏のビジネス街を中心に1500~2000軒の書店に配本される。
 新雑誌にはサブタイトルに「ビジネス応援マガジン」とうたい、テナント企業の総務担当者、ビルオーナーに加えて、独立開業を目指す起業家ビジネスマン層についても対象購読者として想定している。このため、創刊号でも巻頭特集の「ニッポンのサラリーマン〇と×」をはじめ、「こんな時代の独立・起業大作戦」「職場のグローバルスタンダード」など若手ビジネスマンを強く意識した特集が並んでいる。
 物件情報については前述の各エリアの物件約5000件が掲載されているが、通常、仲介業者発行の情報誌には載りにくい他業者の専任媒介物件が掲載されている点も大きな特徴だ。
 佐々木逸雄営業本部長は「一般書店で売っていくには、情報量で勝負する開かれた物件情報誌にしたいので、他社の扱い物件でもどんどん掲載していきます。今回の雑誌創刊は当社にとってはもちろん、貸ビル業界にとっても大きな実験といえるもので、この雑誌が浸透していけば仲介の在り方にも一定の変化がでてくると思います」と話す。




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