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三菱地所 「(仮称)錦三丁目5番街区計画」着工 セントラルパークアネックス・桜錦ビル跡地にオフィスビル

2024.10.14 12:05

 三菱地所(東京都千代田区)は、名古屋市中区錦三丁目で複合ビル開発計画「(仮称)錦三丁目5番街区計画」を着工した。竣工は2026年11月30日を予定している。
 計画地は久屋大通公園に隣接する「セントラルパークアネックス」と「桜錦ビル」の跡地。三菱地所では、ビルの記憶を継承しながら、計画地周辺との賑わいのつながりやエリアの回遊性の向上を通じ、栄エリアの都市機能強化の一翼を担うプロジェクトと位置づける。
 同計画は、敷地面積2235・91㎡、延床面積約2万4123㎡、鉄骨造一部CFT造(地上)、鉄骨造一部鉄骨鉄筋コンクリート造(地下)地上13階地下1階建ての複合ビルを建設するもの。
 地下1階~地上1階は商業施設、2~13階はオフィスとする計画。久屋大通公園に面する地上1階部分には路面店舗を配置し、オープンテラス席を設けるなど「ビルから滲み出す賑わいが公園の賑わいと一体化する」計画とする。また、低層部に立体的な壁面緑化を施すことで、久屋大通公園との緑の連続性を備える。
 地下1階は、桜通線、名城線「久屋大通」駅と接続。地下街「セントラルパーク」とも連絡を予定。また、地下から地上1階にかけて公共用のエレベーターを建物内に整備する。
 建物内に設置するオフィス就業者用ラウンジの床の仕上げには、MEC Industry(鹿児島県姶良郡)と三菱地所ほかが開発した、CLTを活用したフリーアクセスフロア「(仮称)WOOD FLOOR UNIT3・2」の導入を検討。国産木材を使用し、国内森林の好循環を生み出すことで、社会課題解決に貢献していくという。  災害対策としては、来街者の帰宅困難者受け入れを行うほか、非常用発電機および防災備蓄倉庫を整備する。
 三菱地所は、1973年に名古屋支店(現中部支店)を設立。近年では2026年3月竣工予定の「ザ・ランドマーク名古屋栄」などの開発を推進している。今後も中部エリアにおいて様々なステークホルダーと共に、新たな価値創造や環境との共生に挑戦し、まちづくりを通じて社会に貢献する構えだ。




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