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「東京ワールドゲート赤坂」第1期竣工 第2期全体竣工は2025年10月
2024.11.04 12:25
森トラスト(東京都港区)とNTT都市開発(東京都千代田区)は、共同で進めている複合開発プロジェクト「東京ワールドゲート赤坂」が8月に第1期竣工を迎え、10月31日に竣工式を行ったと発表した。
「東京ワールドゲート赤坂」は、東京圏国家戦略特別区域における国家戦略都市計画建築物等整備事業として認定を受けた開発事業で、両社では「虎ノ門・赤坂エリアの国際競争力強化を推進する大型複合開発プロジェクト」と位置づける。第2期竣工は2025年10月の予定。
開発地は東京都港区赤坂。地下鉄「溜池山王」駅、「国会議事堂前」駅と地下道で直結。街区は「赤坂トラストタワー」、「NTT赤坂ビル」、「ATT EAST」の3棟で構成され、メインとなる「赤坂トラストタワー」は約1万3100㎡、延床面積約20万8000㎡、地上43階地下3階。
街区コンセプトに「Next Destination」を掲げ、従業員エンゲージメントの向上に資するオフィスフロアの提供や、国際水準のホテルとサービスアパートメントのほか店舗、クリニックなどの施設で構成する予定。
5~36階のオフィスは1フロア1025坪。使いやすく見渡せるV字型フロアプレートで、内装はスケルトン。フロア中央部の天井もスケルトンにするとともに、床はOAフロアを導入。森トラストでは「デザインの自由度を最適化したスケルトン仕様は、企業のカルチャーを存分に表現し、クリエイティビティやエンゲージメントが高まる空間を実現。カーペットなどの廃棄削減にもつながる」と説明する。
専有部内には、上下フロアをつなぐ内階段も設置可能。窓ガラスをはずして外気や光を取り入れられるインナーテラスも設置できる。さらに、共用廊下やエレベーターホールもカスタマイズ可能。専有部までの動線を連続してデザインすることで、訪問客や社員に対し、企業の世界観を演出できる。
敷地内には、赤坂の歴史文化を発信する施設や大規模緑地も整備。ミュージアム、ホールや、祭礼で使われていた山車の展示スペースの整備、歴史文化コンシェルジュサービスなども提供し、「ビジネスと観光の両面から、世界と日本をつなげるゲートの機能を担うような拠点づくり」を進めている。
現在、医療施設「メディカルスクエア赤坂」が先行開業して営業中。森トラストとNTT都市開発では本竣工となる第2期竣工に向け、「心身の健康と生産性の向上に貢献するウェルビーイングな街の創造」を目指して、外資系ラグジュアリーホテルの誘致や歩行者空間の整備などを進めていく。