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大成建設 南海トラフ発生を想定 大規模災害対策訓練を実施

2024.11.11 12:04

 大成建設(東京都新宿区)は、事業継続計画(BCP)に基づき、「2024年度大規模災害対策訓練」を実施した。訓練には本社および全国の12支店、グループ27社を含む、全役職員約2万人が参加した。
 今年度の訓練は、南海トラフ巨大地震の発生形態の1つである「半割れケース」が発生したことを想定。先発地震の発生から、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)の発表、後発地震の発生等、未曽有の災害への対応を確認した。
 訓練では、役職員の「臨機応変な対応力の強化」を目的として、地震の発生エリアや、後発地震の発生時間等、全てのシナリオをブラインド化した訓練を行ったほか、政府が推進する「公共安全モバイルシステム」に対応する通信手段や、低軌道衛星ブロードバンドサービス「スターリンク」を導入した災害時通信網強化などを行った。
 帰宅困難者の発生に対する訓練では、帰宅困難者の発生を想定し、災害協定を締結しているサプライヤーと連携し、宿泊施設やバス等の輸送手段を確保する訓練を実施した。また、本社・支店の管理室・自衛消防隊員を対象としたオンライン研修を開催し、グループディスカッション等を通じて、実際に帰宅困難者が発生した場合の対応方法を確認した。
 本社では、起震車体験訓練、AED使用訓練、エレベーターに閉じ込められた場合の対応訓練等を実施。また各地の支店では、防災訓練や帰宅困難者発生時の対応訓練に加え、沿岸部に所在する作業所での津波発生を想定した避難訓練などを実施した。




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