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三井物産都市開発 都市型アセットの開発プロジェクト 2025年10月末にコンパクトビル竣工

2024.11.18 16:58

 三井物産グループの三井物産都市開発(東京都港区)は、千代田区東神田2丁目で「(仮称)千代田区東神田2丁目オフィス計画」を進めている。竣工は2025年10月末の予定だ。
 「(仮称)千代田区東神田2丁目オフィス計画」は三井物産都市開発が進める都市型アセットの開発事業。対象は賃貸レジデンス、コンパクトオフィスビル、BTS開発(Build To Suitの略で、入居者の要望に応じてオーダーメイドで建設し賃貸される専用の施設。例えばシニアレジデンスや学生マンションなど)等で、それぞれのアセットで開発対象の用地や基準が異なる。これまで同社は物流施設の短期回転型による開発事業を進めてきたが、更なる業容拡大に向けその他アセットでの開発事業を模索し始めた。自社の実績と知見を踏まえた結果、短期回転型の都市型アセットに着目。一昨年から開始し、コンパクトオフィスビルでは同計画が1棟目となる。
 同計画はS造・地上10階建てのオフィスビル建設計画。延床面積は1518㎡で、基準階貸床面積は148㎡(44坪)のコンパクトサイズ。特徴はJR総武線「馬喰町」駅をはじめ、都営新宿線「馬喰横山」駅や「岩本町」駅、都営浅草線「浅草橋」駅など6駅7路線が徒歩9分圏内にあること。リムジンバスを使用すればJR「秋葉原」駅から羽田空港まで40分程度で到着する。また「東京」駅までのアクセスも容易なため、新幹線の利用頻度が多い企業に最適だ。
 賃貸フロアは7~10階まで。1階(一部)から6階までは既に入居企業が決定しており、今後はオフィス用途の4フロアにて入居募集予定。
 入退去が容易な什器付きのセットアップオフィスを計画しており、その他にキッチンカウンターや会議室、個室ブース、ロッカーなどを実装する。南向きの明るい室内となり、スケルトンで天井高は3・15mを確保。1階とEV不停止機能のダブルセキュリティを採用し、1フロア貸しを想定している。
 開発事業本部 開発事業推進部の佐藤安澄氏は「主なリーシング対象に、スタートアップの成長移転先や中小企業の新築移転需要、また大手企業の分室ニーズ、地方企業の東京オフィスの拠点などが想定されます。企業へ信頼感をアピールすべく、上質でありながら堅実なデザインや雰囲気をファサードに採用する。一方オフィス内は木目調の什器やグリーン等を配置することで、居心地や快適性を表現する計画です」と語った。
 同社は今後短期回転型の都市型アセット開発事業を積極的に進めていく方針で、コンパクトオフィス・賃貸レジデンスを中心に展開していく。コンパクトオフィスの開発素地については都心主要5区を中心に、敷地面積50坪以上を見据える。基準階専有面積を50坪以上としており、品川区や文京区等のビジネスエリアも検討対象とする。




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